「深淵之水夜礼花神」の版間の差分

提供: Bellis Wiki3
ナビゲーションに移動 検索に移動
(ページの作成:「'''深淵之水夜礼花神'''(フカフチノミズヤレハナ/フカブチノミズヤレハナ、{{smaller|歴史的仮名遣:}}フカフチノミヅヤレ…」)
 
1行目: 1行目:
'''深淵之水夜礼花神'''(フカフチノミズヤレハナ/フカブチノミズヤレハナ、{{smaller|[[歴史的仮名遣]]:}}フカフチノミヅヤレハナ/フカブチノミヅヤレハナ)は、[[日本神話]]に登場する[[神 (神道)|神]]。
+
'''深淵之水夜礼花神'''(フカフチノミズヤレハナ/フカブチノミズヤレハナ、歴史的仮名遣:フカフチノミヅヤレハナ/フカブチノミヅヤレハナ)は、日本神話に登場する神。
 +
 
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
『古事記』にのみ登場する神で、名称や系譜以外特に事績に関する記述はない。[[十七世神]](とおまりななよのかみ)の一柱である[[国津神]]。
+
『古事記』にのみ登場する神で、名称や系譜以外特に事績に関する記述はない。十七世神(とおまりななよのかみ)の一柱である国津神。
  
名義は字面や親類の[[淤迦美神]]・日河比売・淤美豆奴神とのつながりから、水に縁のある神であると考えられるが、詳細は未詳である<ref name="#1">國學院大学 古事記学センター 深淵之水夜礼花神</ref>。
+
名義は字面や親類の淤迦美神・日河比売・[[八束水臣津野命|淤美豆奴神]]とのつながりから、水に縁のある神であると考えられるが、詳細は未詳である<ref name="#1">國學院大学 古事記学センター 深淵之水夜礼花神</ref>。
 +
 
 +
「深淵」は水が淀んで深い淵をなしているところの意味であり、「夜礼」を四段活用の「遣る」に対する受け身形で下二段活用の連用形とし、深い淵の水が目に見えない力によって送り出され流れてゆく、その始め(ハナ=端)と解し、「深い淵の水が遣やれ始めること」の意として水の運行の神格化と考えられる<ref>新潮日本古典集成 古事記</ref>。また、「深淵」、「水」が淤迦美神・日河比売から、「花」は木花知流比売からの即興的連想で、深い意味はないとする説もある<ref name="#1"/>。
  
「深淵」は水が淀んで深い淵をなしているところの意味であり、「夜礼」を四段活用の「遣る」に対する受け身形で下二段活用の連用形とし、深い淵の水が目に見えない力によって送り出され流れてゆく、その始め(ハナ=端)と解し、「深い淵の水が遣やれ始めること」の意として水の運行の神格化と考えられる<ref>新潮日本古典集成 古事記</ref>。また、「深淵」、「水」が淤迦美神・日河比売から、「花」は[[木花知流比売]]からの即興的連想で、深い意味はないとする説もある<ref name="#1"/>。
 
 
== 系譜 ==
 
== 系譜 ==
[[ファイル:Susanowo family tree.png|thumb|250px|須佐之男命から大国主神までの系図(『古事記』による)。青は男神、赤は女神]]
 
 
布波能母遅久奴須奴神が日河比売を娶って生んだ神で、天之都度閇知泥神を娶り淤美豆奴神を生んでいる。
 
布波能母遅久奴須奴神が日河比売を娶って生んだ神で、天之都度閇知泥神を娶り淤美豆奴神を生んでいる。
 +
 
== 祀る神社 ==
 
== 祀る神社 ==
 
* 唐﨑神社([[石川県]][[七尾市]][[小島町 (七尾市)|小島町]]) - 主祭神
 
* 唐﨑神社([[石川県]][[七尾市]][[小島町 (七尾市)|小島町]]) - 主祭神
17行目: 19行目:
 
* 一御田神社(三重県津市[[一身田町]]) - 配祀
 
* 一御田神社(三重県津市[[一身田町]]) - 配祀
 
* 白藤神社([[兵庫県]][[豊岡市]]大谷) - 主祭神
 
* 白藤神社([[兵庫県]][[豊岡市]]大谷) - 主祭神
 +
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
* [[出雲族]]
 
* [[出雲族]]
 +
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
 
* [https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/fukafuchinomizuyarehananokami/ 深淵之水夜礼花神 – 國學院大學 古典文化学事業]
 
* [https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/fukafuchinomizuyarehananokami/ 深淵之水夜礼花神 – 國學院大學 古典文化学事業]

2025年2月18日 (火) 18:01時点における版

深淵之水夜礼花神(フカフチノミズヤレハナ/フカブチノミズヤレハナ、歴史的仮名遣:フカフチノミヅヤレハナ/フカブチノミヅヤレハナ)は、日本神話に登場する神。

概要

『古事記』にのみ登場する神で、名称や系譜以外特に事績に関する記述はない。十七世神(とおまりななよのかみ)の一柱である国津神。

名義は字面や親類の淤迦美神・日河比売・淤美豆奴神とのつながりから、水に縁のある神であると考えられるが、詳細は未詳である[1]

「深淵」は水が淀んで深い淵をなしているところの意味であり、「夜礼」を四段活用の「遣る」に対する受け身形で下二段活用の連用形とし、深い淵の水が目に見えない力によって送り出され流れてゆく、その始め(ハナ=端)と解し、「深い淵の水が遣やれ始めること」の意として水の運行の神格化と考えられる[2]。また、「深淵」、「水」が淤迦美神・日河比売から、「花」は木花知流比売からの即興的連想で、深い意味はないとする説もある[1]

系譜

布波能母遅久奴須奴神が日河比売を娶って生んだ神で、天之都度閇知泥神を娶り淤美豆奴神を生んでいる。

祀る神社

参考文献

関連項目

外部リンク

脚注

  1. 1.0 1.1 國學院大学 古事記学センター 深淵之水夜礼花神
  2. 新潮日本古典集成 古事記