== 私的解説 ==
チャンヤン神話は、登場する神々が多く、複雑で少なくとも2,3個の「祖神神話」が合わさって複合した神話と考える。その上、脱落している部分もあるように思う。また、植物を擬人化する、とうよりも、人間の話としたら残虐になりすぎる話を植物の話とすることで、残虐性を和らげようとする方向性がある気がする。人でないものから唐突に人が生まれたりする。ともかく、「メイパンメイリュウと蛾王」のエピソードを勝手に「冥界パート」と名付け、それ以前を「現世パート1」、以後の大洪水の部分を「現世パート2」と分けてみた。
=== 現世パート1 ===
「'''種の家'''」というのは、人間の植物化の表現である上に、少なくとも2人の人間の「死」についての神話と考える。その結果、重要な祭祀などに混乱が生じたとのことだ。'''ニュウシャン'''(Niu Xang、婆神)にもおそらく二重の意味があり、
* 炎帝型神を殺して、祭祀を混乱させた'''ニュウシャン'''・母
* 黄帝型神(植物神、種の家)を殺して、焼いてしまった'''ニュウシャン'''・姉娘
が含まれているように思う。
== 私的注釈 ==