== シフの髪を切った話 ==
『スノッリのエッダ』第2部『詩語法』より。『スノッリのエッダ』(13世紀)第2部『詩語法』より。
=== 導入 ===
トールの妻シヴ(シフ)はふさふさした長い金髪を持っており、夫とともにそれを自慢していた。ロキはシヴが眠っている間に彼女の髪を切って丸坊主にしてしまった。目が覚めたシヴはそれを嘆き、夫のトールは激怒した。
=== 流譚 part2 ===
帰途でロキは、鍛冶の名人シンドリの弟ブロックと出会う。自分の成功に気を良くしたロキは、イーヴァルディの息子達のプレゼントを自慢する。そして「シンドリにこれに負けない物が作れたならば、自分の頭をやろう。」と命を賭けた賭けをしてしまう。ロキはアブに化けて、自分が負けないよう、シンドリの鍛冶細工中に助手をしていたブロックの妨害をする。帰途でロキは、鍛冶の名人エイトリ(シンドリ)の弟ブロックと出会う。自分の成功に気を良くしたロキは、イーヴァルディの息子達のプレゼントを自慢する。そして「エイトリにこれに負けない物が作れたならば、自分の頭をやろう。」と命を賭けた賭けをしてしまう。ロキはアブに化けて、自分が負けないよう、エイトリの鍛冶細工中に助手をしていたブロックの仕事を妨害をする。
{| class="wikitable"
|+ エイトリとブロック(シンドリとブロック)の細工物
| フレイ || どんな馬よりも速く走る
|-
! スキーズブラズニル(古ノルド語ドラウプニル(古ノルド語: Skíðblaðnir):魔法の帆船Draupnir):魔法の腕輪| フレイ オーディン || 布のように折りたたむことができる魔法の自走船9日毎に自動で9つに増える黄金の腕輪
|-
! グングニル(古ノルド語ミョルニル(古ノルド語: Gungnir):魔法の槍Mjǫllnir):魔法の槌| オーディン トール || 勝利をもたらす魔法の槍自在に扱える魔法の槌
|}
=== 結末 ===
神々は、エイトリとブロックの細工物を勝利とした。ロキは頭を要求されて逃げ出すが、トールに捕まって連れ戻される。ロキはブロックに
「頭はやるが首を傷つけてはならない。首をやるとは言っていない。」
と言ったため、ブロックは頭を切り落とすことができない。ブロックは
「お前の口を縫い合わせて、口をきけなくしてやりたい。」
と延べ実行するが、ロキの頭を手に入れることはできなかった。ロキはブロックがいなくなると、縫い合わせたひもをかみ切ってしまった。
=== 分類と解説 ===
[http://bellis.sakura.ne.jp/k/tegalog.cgi?postid=170 ロキと小人]
== 参考文献 ==
=== シフの髪を切った話 ===
Wikipediaにまとまった話が載っていないようです。「世界の神話8 北欧の神話」に記載されているので、★★☆☆☆:レベル2の神話とする。ややマイナーな物語なのか?
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%AD ロキ]
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3 イーヴァルディ]
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%8B%E3%83%AB スキーズブラズニル]
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%8B%E3%83%AB グングニル]
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3 グリンブルスティ]
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%97%E3%83%8B%E3%83%AB ドラウプニル]
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%83%AB ミョルニル]
* 「世界の神話8 北欧の神話」 山室静編 筑摩書房 175-184p
* 「妖精の誕生 フェアリー神話学」 トマス・カイトリー著 市場泰男訳 社会思想社・教養文庫 86-88p
== 注釈 ==
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