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最も一般的なイメージは、ときに手助けしてくれたりときにいたずらをするような家に住むこびとたちというものである。もうひとつあるコボルトのイメージは、坑道や地下に住み、皴のよった小さな顔で、尖ったフードの付いた服を着たノームにより近い姿である<ref name="rose149">C・ローズ, 2003, 149p</ref>。
A・フランクリンは、身長60cm、緑か、濃い灰色の肌をして、毛がふさふさとした尻尾と毛深い脚を持ち、手を持たない、という姿で、三角形の帽子に先のとがった靴を履き、赤か緑色の服を着た姿であるとし<refname="Anna174">A・フランクリン, 2004, 174p</ref>、他に、子供や猫という形もあると言っている<ref name="fra172Anna">A・フランクリン, 2004, 172p</ref>。また、大笑いしている小人の形をした人形があったとし、マンドレークの根やツゲの木でコボルトの像が作られたという<ref name="fra172Anna" />。
水木しげるは、ある女性の家へ、煙突から炎の形で現れ、家事をなした、通いのコボルト伝承を紹介している<ref>水木しげる, 1985, 182p</ref>。 
== 呼称或いは亜種 ==
'''コーボルト'''、(Kobold <ref>ˈkoːbɔlt</ref>)、'''コボルド'''(kobold, cobold)とも表記する。コボルトはドイツ語で'''邪な精霊'''を意味し、英語ではしばしばゴブリンと訳される。アンナ・フランクリンは、コボルデ(Kobolde)、コバルト(Kobalt)<ref>A・フランクリン, 2004, 174p<name="Anna174" /ref>、キャロル・ローズはコーベル(Kobel)、コベルト(Kobelt)という呼称を紹介<ref name="rose149" />している。
また、ローズマリ・E=グィリーはハインツァ、メンケン ヴァルター<ref>ローズマリ・エレン・グィリー, 1995, 182182p</ref>と呼ばれるものが、A・フランクリンは、ガルゲンメンライン、オアラウンレ、グリュックスメンヒェン、アーレリュンケン、アルラウネ<ref name="an173">A・フランクリン, 2004, 173173p</ref>、C・ローズはキメケン(Chimeken)、ハインツェ(Heinze)、'''ヒンツェルマン'''(Hinzermann)、ゴルドマル王King Goldmar)、と呼ばれるものもいるとしている<ref>C・ローズ, 2003, 149p<name="rose149" /ref>。
最古の記述として、13世紀の文献に出る、「山の精」を指すラテン語「Cobaldus」を紹介するA・フランクリンは、語源としてギリシャ語の「Kaballoi」(馬に乗るもの達)、また悪漢を指す「Kabalos」の可能性を示唆している<ref name="an173" />。グリムによれば、ドイツ語のコボルトは13世紀より前には見られず、フランス語のゴブラン(Gobelin)は11世紀にみられる、とのことである<ref>妖精の誕生 -フェアリー神話学-、カイトリ-著、市場泰男訳、社会思想社教養文庫、1989年、161p</ref>。
== グリム童話におけるコボルト ==
細部は省略するが、おおむね以下のとおりである。
嘘をついたことで王に藁を黄金に変えるよう無理難題を命じられた娘の前に、奇妙な小人(原文ではコボルト<ref>本話が『がたがたの竹馬こぞう』として収録された『完訳 グリム童話集 2巻』([[岩波文庫]])[[1979年]][[岩波書店]]刊 182頁に、翻訳した[[金田鬼一]]の解説で、これは「コボルト」といわれるとある 1979年岩波書店刊 182頁に、翻訳した金田鬼一の解説で、これは「コボルト」といわれるとある。 </ref>)が現れる。彼は藁を黄金に変えることと引き替えに、娘に将来生まれる娘の子供を要求した。娘はそれを承諾し、黄金を受け取る。喜んだ王は娘と結婚し、やがて子供が生まれた。すると約束通り小人が現れ、子供を要求するが、娘が泣いて頼んだため、3日以内に名前を当てたら許してやると約束する。様々な名前を言う娘だが、いずれも違う。万策尽きた娘は四方に人をやって情報を集めるが、そのうちの一人が何者かの歌う歌を聞いたと報告した。:「[[ルンペルシュティルツヒェン|ランペルスティルスキン]]「ルンペルシュティルツヒェン<ref>{{lang-en-short|Rumpelstiltskin}}(ルンペルシュティルツヒェン、{{lang-de-short|Rumpelstilzchen}})Rumpelstiltskin(ルンペルシュティルツヒェン、Rumpelstilzchen)</ref> は明日になれば子供を手に入れる」
翌日、現れたコボルトに娘は名前を告げる。まさか当てられるとは思っていなかったコボルトは怒り狂い、力任せに床を踏み抜き、足を取られてしまう。そして引き抜こうと力を込めたが、足は抜けず、彼の体は真っ二つに裂けて死んでしまった。
初版や子供向きの翻案では、最後に死ななかったり、仲直りするなどの結末となる場合がある。
 
== コボルトが登場する民間伝承等 ==
* [http://bellis.sakura.ne.jp/k/tegalog.cgi?postid=207 ヒンツェルマン]:家付精霊型。
 
== 関連項目 ==
* [[ピクシー]]
== 参考文献 ==
* {{Cite book |和書 |last=Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%88 コボルト](最終閲覧日:22-04-01)** ローズ |first=, キャロル |others=[[松村一男]]監訳 |title=, 松村一男監訳 , 世界の妖精・妖怪事典 |publisher=[[, 原書房]] |series=, シリーズ・ファンタジー百科 |date=, 2003-12 |chapter= |, page=:338 |pages= |, isbn=:978-4-562-03712-4 |ref={{SfnRef|C・ローズ|2003}} }}* {{Cite book |和書 |last=* フランクリン |first=, アンナ |others= |title=, 図説妖精百科事典 |publisher=[[, 東洋書林]] |date=, 2004-02 |, isbn=:978-4887216365|ref={{SfnRef|A・フランクリン|2004}} }}488721636* {{Cite book |和書 |author=[[ローズマリ・エレン・グィリー]]著 |title=* ローズマリ・エレン・グィリー著 , 妖怪と精霊の事典 |publisher=[[, 青土社]] |date=, 1995-08 |, isbn=:978-4791753833 |ref={{SfnRef|ローズマリ・エレン・グィリー|1995}} }}* {{Cite book |和書 |author=* 水木しげる |title=, 水木しげるの世界妖怪事典 |publisher=[[, 東京堂出版]] |date=, 1985-07 |, isbn=:4-490-10199-6 |ref={{SfnRef|水木|1985}} }}* 妖精の誕生 -フェアリー神話学-、カイトリ-著、市場泰男訳、社会思想社教養文庫、1989年
== 参照 ==

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