である。
== 三女神の総合神話 ==
理解しやすくするために、[[豊玉毘売]]の例を挙げる。
<blockquote>[[豊玉毘売]]はワニの女神だったので、「出産時には本来の姿に戻るため姿を見ないで欲しい。」と夫に言う。しかし、夫は'''火を灯して'''こっそり見てしまう。[[豊玉毘売]]は子供を生むと、'''子供を捨てて'''、'''スタスタと故郷の海に逃げ帰る'''。</blockquote>
* '''燃やされた女神''':火を灯して見られた点。生まれた子供を捨てる点。
* '''吊された女神''':実家にさっさと逃げ帰る点。
* '''水に投げ込まれた女神''':海に飛び込んだ点。
となる。この神話は三女神の特徴をよくまとめたものと考える。近いものは朝鮮神話の[[三神婆]]といえよう。こちらは産婆の女神とされている。
== 燃やされた女神の類例 ==
* [[天甕津日女命]]:京都府・向日神社には[[天甕津日女命]]が民間伝承化したと思われる伝承があり、生まれた'''子供を捨てる女神'''として表されている<ref>おそらく「八犬伝」の元ネタの一つかもしれないと考える。江戸の作家は伝承をあれこれ勉強していて博学だったと思われるから。</ref>。
== 出産と出火が関連するもの ==
出産と出火が関連する場合は、「[[吊された女神]]」との複合神話と考える。特に'''木花之佐久夜毘売'''は名前の通り「樹木」に関連する女神で、その傾向が強いと感じる。
* [[伊邪那美命]]:火神を出産し火傷で亡くなる。
* 木花之佐久夜毘売:出産の際に火を放つ。
* [[伊邪那美命]]:火神を出産し火傷で亡くなる。
* [[狭穂姫命]]:出産時に兄と共に焼け死ぬ。