6.結婚後、妻は石臼のような子を一つ産み落とした。石片をあちこちにまくと人間になった。落下した場所の名をとって彼らの名とした。最後の一切れは薬草になった。ミャオ人は兄妹をしのんで秋におまつりをし、子供のいない夫婦は先祖のバロンとダロンに子宝を願うようになった。<ref>袁珂『中国の神話・伝説 上』青土社、1993年、110-115頁</ref>。
=== 私的解説 ===袁珂子が採用したヤオ族の伝承と比較すれば、似ているけれども、袁珂氏が採用したヤオ族の伝承と比較すれば、似ているけれども、'''全然違う主旨の話'''、といえる。分かりやすいところから述べれば、「'''女性の方から求婚が行われている'''」ので、こちらの方が女性の地位が高かった'''母系の時代の文化を残している'''古い形式の神話と言える。ともかく、血なまぐさくて残虐なディオニューソス式祭祀の匂いがプンプンする伝承よりも、こちらの方が原型に近いし、よっぽど素朴で感じが良い、と個人的には思う。
== 関連項目 ==