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[[File:Le Pilier des Nautes 01.jpeg|right|thumb|350px|Image of Esus on the Gallo-Roman ガロ・ローマ時代の「船乗りの柱」に描かれたエスースの像(紀元1世紀)。[[Pillar of the Boatmenヤナギ|柳]], first century CEの木を切るエスス。]][[File:Le_Pilier_des_Nautes_03.jpeg|right|thumb|350px|ガロ・ローマ時代の「船乗りの柱」に描かれたタルボス・トリガラノスの像(紀元1世紀)。牡牛と[[柳]]と鶴。]][[File:Le_pilier_des_nautes_planche.jpeg|right|thumb|350px|発掘調査で見つかった彫刻のスケッチ、『パリ歴史』第1巻、ミシェル・フェリビエン]]
'''エスス'''(Esus)<ref name="nautae">CIL, 13, 03026</ref>、ヘスス(Hesus)<ref name="phars"/>、あるいはアイサス(Aisus<ref name="marcel"/>)はブリトン人とガリア人の神で、二つの記念像とルカヌスの叙事詩『ファルサリア』の一節で知られている。
<blockquote>M.レイナッハ(M. Reinach)はエススの祭壇の主題を一定の形式で表現している。"The Divine Woodman hews the Tree of the Bull with Three Cranes"(『木こりの神は三羽の鶴と共に雄牛の木を切る。』)全体は未知の神話を表しているが、ダルボア氏はこの中にクー・フーリンの物語(Cúchulainn saga)の内容との関連性を見出している。イメージとしては、牛と木はおそらく両方とも神であり、もしこの動物が神の牛のイメージのように3つの角を持っているとすれば、3羽の鶴(garanus、「鶴」)は、3つの角(trikeras)、あるいはより正確には3頭(trikarenos)のリバスである可能性がある。この場合、木こり、木、牛はすべて植生の神の代表かもしれない<ref group="私注">これは違うと思う。木こりの神は[[桂男]]、牛、木、鳥は中国的な月桂樹でもあり死んだ蚩尤の象徴というべきと考える。木こりと切られるものが「別のもの」である点が大きな問題となっていると感じる。</ref>。初期の儀式では、豊穣を確保するために、人間や動物、樹木などの神の代表を定期的に破壊したが、神がこれらの代表から離れると、破壊や殺害は神への犠牲とみなされ、かつて動物が殺されたことを伝える神話が生まれた<ref group="私注">何を言っているのやら、と個人的には思う。まずは、なんで何かを破壊したら豊穣が得られると思うのか、筆者は自分の思考を整理すべきと思う。エススは戦闘における殺害と略奪を煽る神であるし、クー・フーリンを引き合いに出すのも、戦闘で異形に変身して恐るべき殺害者となるクー・フーリンを指していると思うのだが。これは「木こり」の神が、余所の部族の牡牛、木、鳥(要は余所の部族の世界樹=世界)を切り倒し、破壊しつくせ、と言っている図であると管理人は考える。その元になった神話は黄帝が炎帝(牡牛であり樹木神であるもの)を倒したという歴史的事実を神話化したものと考えるが、そもそも黄炎は他人同士なので、こういう'''「殺戮と略奪を正当化する理屈」'''に援用されてしまったものと考える。その源は、川の神が川の神を倒す、というような矛盾した神話である[[祝融]]と[[共工]]の戦いのように思う。日本の[[須佐之男命]]と[[八俣遠呂智]]の神話もこの部類に入る。こういう理屈がまかり通るようになると、同族同士でもちょっとした違いをあげつらってお互いに攻撃し合うことも正当化できるようになってしまうのではないだろうか。</ref>。この場合、本当に同じものである木と牛は、かつて彼らが象徴していた神によって破壊されたと神話的にみなされることになる<ref group="私注">この文も間違った内容を含むと管理人は考える。</ref>。もしエススが植物神で、かつては木に象徴されていたとすれば、ルカヌスの「ファルサリア」が伝えるように、エススへの人間の生け贄が木に吊るされていたことが説明できるだろう<ref group="私注">これはむしろ「吊された人間」の方が植物の化身と考えられたからではないか、と考える。</ref>。エススはパリとトリーヴで崇拝され、イングランドではエススの名を持つコインが発見された。また、イングランド、フランス、スイスでは、エスゲノス(エスースの息子)、エスナートス(エスースの力を持つ者)といった人名が登場する。このように、この神への信仰は比較的広く行われていたと思われる。しかし、彼がケルトのエホバであったという証拠も、テウタテスとタラニスとともに汎ケルト的な三位一体の一員であったという証拠も、ガリア人が持ち込んだこの三位一体がドルイドに受け入れられなかったという証拠も、何もない。もし、そのような偉大な三つ組みが存在したなら、一つの碑文に三人の名前が現れる例が必ずあったはずである。ルカヌスは、神々を三位一体としてではなく、ケルト人全体の神々としてでもなく、ある部族の神々としても述べていない。彼は、彼らが人間の生け贄を捧げて崇拝されていたこと、そして、多かれ少なかれ地元の神として知られていたことを強調しているだけである<ref name="MacCulloch"/>。</blockquote>
ジェイムズ・マキロップ(James McKillop)は、アルボイス・デ・ジャブレインヴィル(Arbois de Jublainville)がエススをクー・フーリンと同一視したことに「今や根拠がないように思われる」と注意を促している<ref>James MacKillop, A Dictionary of Celtic Mythology, Oxford University Press, 2000 [http://www.chronarchy.com/esus/aboutesus.html Cited here] (retrieved 2016-08-17).</ref><ref group="私注">リバスという表現が適切なのかどうかは管理人には分からないが、エススの図は略奪主義の一種の「象徴」を表すように思う。戦闘においてはエスス自身も戦うかもしれないが、エススは直接殺戮と破壊を行うクー・フーリンというよりは、クー・フーリンを鼓舞し変身させるシャーマンのような「'''煽る神'''」ではないか、と考える。</ref>。
ヤン・デフリース(Jan de Vries)は、エススとオーディンの間に比較すべき根拠を見出した。両者とも船乗りの後援者であり、水星と結びついたこともあり、犠牲者が吊るされて生け贄とされたという<ref name="devries98"/>。
ミランダ・グリーン(Miranda Green)は、エススが切った柳の木が「生命の木 [...] を象徴し、冬には破壊と死、春には再生を連想させる」と述べている<ref name="miranda"/><ref group="私注">木は切り倒してしまったら再生するかどうかは分からないと思う。</ref>。さらに彼女は、鶴が「魂(おそらく木の魂)の飛翔」を表しているのではないか、と指摘する<ref name="miranda"/>。
鶴は、北欧方面では「死を運ぶ鳥」であり、「ケルト神話」では殺戮を好む神、エススと一緒に鶴が描かれるなど「不吉な鳥」の象徴となっている<ref>[https://www.hibiyakadan.com/autumn/column/lucky/ 世界各地の縁起物]、hibiyakadan.com(最終閲覧日:22-11-17)</ref>。
== 私的考察 ==
エススは木を切り倒しているが、エスス自身は人型であって、トーテムに獣を持っているか否かは分からない。軍神の内「破壊と虐殺」に関わる神は広く'''狼'''をトーテムに持つし、エススと類似性が高いと言われる北欧神話のオーディンも同様である。よって、エススのトーテム獣も'''狼'''なのではないか、と管理人は考える(→''[[アレース(スキタイ)#私的考察]]'')。
James McKillop cautions that Arbois de Jublainville's identification of Esus with == 私的考察・グンデストルップの大釜 ==[[Cú Chulainn]] "now seems ill-founded"File:ChaudronDeGundestrup5.<ref>{{cite bookjpeg|author=James MacKillop right|title=A Dictionary of Celtic Mythology thumb|publisher=Oxford University Press 620px|date= 2000}} [http://www.chronarchy.com/esus/aboutesus.html Cited hereグンデストルップの大釜。雄牛狩り。]] (retrieved 2016-08-17).</ref>グンデストルップの大釜のプレートは、雄牛を狩る光景を描いている。3頭の雄牛が右を向いて一列に並んでいる。それぞれの雄牛に男が剣で襲いかかろうとしている。雄牛の下には左向きに走っている犬が描かれ、牛の背中の上にも左に向かって走っている犬が描かれている。
Jan de Vries finds grounds of comparison between Esus and [[Odin]], both being patrons of sailors sometimes associated with [[Mercury (deity)|Mercury]] to whom human victims were said to be sacrificed by hanging.<ref name="devries98"/>これはエススあるいはそれに類する神の図なのではないか、と管理人は個人的に思う。北欧神話ではオーディン、ヴィリ、ヴェーの三神がユミルを倒した、とされているので、エススあるいはエスス的な神が三相で牡牛を倒す、という神話があったのではないだろうか。
== 関連項目 ==* オーディン:北欧神話の神。エススとの類似点が指摘されている。* [[Miranda Green (academic)|Miranda Greenオェングス]] suggests that the willow-tree that Esus hews may symbolize "the Tree of Life :やや破壊的な神である性質がエススと一致している。an系の子音を持つ神である。* [...[アレース(スキタイ)] with its associations of destruction and death in winter and rebirth in the spring".<ref name="miranda"/> She further suggests that the cranes might represent "the flight of the soul (perhaps the soul of the tree)".<ref name="miranda"/> ==See also==]:スキタイのエススに相当する神。** [[オェングスアレース(スキタイ)#私的考察]]:エススと狼についての考察。
* [[啓]]
*[[Lugus]]
* アレース
==External links参考文献 ==* Wikipedia:[https://en.wikipedia.org/wiki/Esus Esus](最終閲覧日:22-11-17)* Wikipedia:[https://en.wikipedia.org/wiki/Pillar_of_the_Boatmen Pillar of the Boatmen](最終閲覧日:22-11-17)* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AE%E5%A4%A7%E9%87%9C グンデストルップの大釜](最終閲覧日:22-11-18)* Wikipedia:[https://fr.wikipedia.org/wiki/Chaudron_de_Gundestrup Chaudron de Gundestrup](フランス語版)(最終閲覧日:22-11-18)* [https://www.hibiyakadan.com/autumn/column/lucky/ 世界各地の縁起物]、hibiyakadan.com(最終閲覧日:22-11-17) == 外部リンク ==*[http://www.chronarchy.com/esus/aboutesus.html Esus], including photographs and a capitulation of primary and secondary source material.*[http://www.tarvos.nl/site/over-tarvos/pillar-of-the-boatmen/esus-en-tarvos-trigaranus A contemporary Dutch-language story of struggle between Esus and Tarvos Trigaranus]
== 私的注釈 ==
{{DEFAULTSORT:えすす}}
[[Category:Agricultural gods]]
[[Category:ケルト神話]]
[[Category:ガリア神話]]
[[Category:星神]]
[[Category:火星]]
[[Category:水星]]
[[Category:木と戦う神]]
[[Category:柳]]
[[Category:人身御供]]
[[Category:啓型神]]
[[Category:エスス系]]
[[Category:船乗りの柱]]
[[Category:グンデストルップの大釜]]
[[Category:類兎]]

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