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227 バイト追加 、 2022年10月6日 (木) 18:20
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二足の竜をドラゴンと読んだ例も、四足の竜をワイバーンと呼んだ例もあるため、過去の文献にあたる際にはワイバーンと記されていてもそれが即ち二足の竜を表しているとは限らないことに留意が必要である。
(Barron, 1905)は1530年の文献に対し、この時期の殆どの紋章記述においてドラゴンという術語は二足の竜を指しているとしたBarron(1905)は1530年の文献に対し、この時期の殆どの紋章記述においてドラゴンという術語は二足の竜を指しているとした<ref>トーマス・ウォール(中世イングランドの紋章官。5代目のGarter Principal King of Arms)が1530年に書き上げたクレストの目録内の「ドラゴン」という記述に対し、「テューダー家の四足のドラゴンはこの後の形態であるため、この時期の殆どの紋章記述と同様に、ここでのドラゴンはワイバーあるいはワイバーンを指して使われている」と注釈を付けた。</ref>。少なくともこの時期においてドラゴンとワイバーンは同一視されていたと言える。
(FoxFox-Davies, 1902)が「ワイバーンとドラゴンの区別は比較的最近のことであるのを忘れてはならない」とするように、四足のドラゴンがイギリスの紋章学に登場したテューダー期以降もワイバーンとドラゴンの区別は厳密に行われてきたわけではない。典型的な例が大英博物館の写本部の印章の目録(BirchDavies(1902)が「ワイバーンとドラゴンの区別は比較的最近のことであるのを忘れてはならない」とするように、四足のドラゴンがイギリスの紋章学に登場したテューダー期以降もワイバーンとドラゴンの区別は厳密に行われてきたわけではない。典型的な例が大英博物館の写本部の印章の目録(Birch, 1887)であり、ここではそのテューダーの四足のドラゴンを指してワイバーンと呼び表している。
== 象徴 ==
紋章においてワイバーンは戦争、嫉妬あるいは疫病を象徴するとされているが、これはワイバーンに限ったことではなくドラゴンにも共通する特徴である。{{Harvtxt|Boutell|1873}}は「(四足の)ドラゴンは疫病の象徴である」としており、{{Harvtxt|Vinycomb|1906}}は「昔の紋章官達はこれらの想像上の怪物(ドラゴンとワイバーン)について、これらは疫病のしるしであり(中略)悪意と嫉妬を象徴すると言う。紋章学においては、これらは敵の打破や専制の意に用いられる」としている。紋章においてワイバーンは'''戦争、嫉妬あるいは疫病を象徴'''するとされているが、これはワイバーンに限ったことではなくドラゴンにも共通する特徴である。Boutell(1873)は「(四足の)ドラゴンは'''疫病'''の象徴である」としており、Vinycomb(1906)は「昔の紋章官達はこれらの想像上の怪物(ドラゴンとワイバーン)について、これらは疫病のしるしであり(中略)悪意と嫉妬を象徴すると言う。紋章学においては、これらは敵の打破や専制の意に用いられる」としている<ref group="私注">これはワイバーンがかつて軍神、医薬神であったことの名残ではないか、と考える。</ref>。
病気を象徴する紋章竜の一例として、 "[[:en:Worshipful_Society_of_Apothecaries|Worshipful Society of Apothecaries]]" というロンドンの薬局による同業者組合の紋章が挙げられる。1617年に与えられたとされるこの紋章では、医療神としての側面を持つ[[アポローン|アポロ]]が病気を象徴する竜を討伐している様子が描かれている。この竜は二足の鳥の足を持っており形状はワイバーンのそれだが、同組合はこれをドラゴンであるとしている{{harv|WSoA|nが病気を象徴する竜を討伐している様子が描かれている。この竜は二足の鳥の足を持っており形状はワイバーンのそれだが、同組合はこれをドラゴンであるとしている(WSoA、n.d.}})<ref group="私注">これは伝承的にはマルドゥクのティアマト殺しに類似した構造で興味深く感じる。</ref>
== 成立 ==

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