'''菟田'''(奈良)に到達し高倉山に登ってあたりを見渡すと、[[八十梟帥]]が軍陣を構えているのが見えた。その晩神武の夢に天神が現れ「天神地祇を敬い祀れ」と告げる。その通りにすると敵陣を退治でき、続いて長髄彦を攻める。
すると長髄彦は「我らは天磐船で天より降りた天神の御子饒速日命(ニギハヤヒ)に仕えてきた。あなたは天神を名乗り土地を取ろうとされているのか?」と問うたところ、神武は「天神の子は多い。あなたの君が天神の子であるならそれを証明してみよ」と返す。長髄彦は、饒速日命の[[天羽々矢]](あめのはばや)と[[歩靫]](かちゆき)を見せる。すると神武も同じものを見せた。長髄彦はそれでも戦いを止めなかった。饒速日命(ニギハヤヒ)は天神と人は違うのだと長髄彦を諌めたが、長髄彦の性格がひねくれたため殺し、神武天皇に帰順して忠誠を誓った。(あめのはばや)と歩靫(かちゆき)(箙、矢筒のこと)を見せる。すると神武も同じものを見せた。長髄彦はそれでも戦いを止めなかった。饒速日命(ニギハヤヒ)は天神と人は違うのだと長髄彦を諌めたが、長髄彦の性格がひねくれたため殺し、神武天皇に帰順して忠誠を誓った。
ただし、『先代旧事本紀』では、既に饒速日は復命せず現地で亡くなり、亡骸(なきがら)は[[速飄神]](はやちのかみ)により天に上げられ、葬儀は七日七夜続いたとあり、神武東征の時点で彼は故人となっている。