== 概要 ==
『古事記』では、神産みにおいて[[伊邪那岐命|イザナギ]]と[[伊邪那美命|イザナミ]]の間に生まれた神であり、風の神であるとしている。『日本書紀』では神産みの第六の一書で、イザナミが朝霧を吹き払った息からの間に生まれた神であり、'''風の神'''であるとしている。『日本書紀』では神産みの第六の一書で、イザナミが朝霧を吹き払った息から'''級長戸辺命'''(しなとべのみこと)またの名を級長津彦命という神が生まれ、これは風の神であると記述している。シナトベは、神社の祭神としては'''志那戸辨命'''、'''志那都比売神'''などとも書かれる。
『日本書紀』のシナトベは女神とされることもあり、神社によってはシナツヒコの姉または妻とされている。本居宣長の『古事記伝』では、賀茂真淵の説として、本来は男女一対の神であり、それが同一の神とされるようになったとしている。龍田大社(奈良県生駒郡)の祭神は天御柱命・国御柱命であるが、社伝や祝詞では天御柱命は志那都比古神、国御柱命は志那都比売神(しなつひめのかみ)のこととしている。志那都比古神は男神、志那都比売神は女神である。