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1,818 バイト追加 、 2024年12月1日 (日) 01:01
これはガナサン人というロシア先住民の伝承なのだが、月とはどうやら地上に娘をさらいに'''降りてくる'''もののようだ。この部分は、どことなくギリシア神話のハーデースがプロセルピナをさらう場面を彷彿とされるが、娘がさらわれる場所は地下の底ではなく、月の世界なのだ。とても興味深いのだけれども、このトナカイ女神には三柱の女神の姿が含まれているように思う([[総論・女神]]を参照のこと)。
* 1、トナカイが隠して助けた娘([[燃やされた女神]])
* 2、火に変身した娘([[吊された女神]]・逃走女神)
* 3、自ら月を捕まえて、その邪悪さを鎮めた娘([[養母としての女神]])
である。西欧には広く、「'''月は狂気をもたらすもの'''」という考え方が存在していたし、'''月は何らかの邪気や陰気を含む存在'''だと考えられていたのではないだろうか。それを野放しにしておくと、人々に害をもたらすのだ。季節の節目などに、地上で厄払いに火を燃やすのは、それが月に限らなくても、何らかの邪気の力を弱めて追い払い、鎮めるために行う祭祀なのだろう。朝鮮の「タルチッテウギ」は、
 
'''月が自ら降りてくるのを待たずに、その前に降ろして燃やし、穢れを払い、天に戻す'''
 
という祭祀なのではないだろうか。厄を払って、ついでに願いもかないますように、という意味ではないだろうか。
 
=== 日本の場合・間違いだらけ? ===
ガナサン人の伝承と比較して検討した場合、[[歳徳神]]は2と3のトナカイ娘に相当するように思う。「厄を払う火の女神」である。岐の神の二神は1のトナカイ娘とトナカイの組み合わせであろう。彼らを燃やして殺してしまったら、'''まさに厄神の喜ぶところ'''、といえる。「どんど焼き」とは、'''火で厄を払う[[歳徳神]]が、厄神を焼いて鎮めてくれる'''、としなければ正しい厄払いの祭祀にならないのではないだろうか。彼女を燃やして殺してしまったら、それもまた'''厄神の喜ぶところ'''である。
== 関連項目 ==

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