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2.その頃は天門がいつも開いていたので、兄妹は天梯を昇ったり下りたりして天庭に遊びに行っていた。二人が大人になると兄は妹と結婚しようと考えた。二人は大木の周りを回って追いかけっこをし、兄が妹に追いついたら結婚することにした。妹は素早くて捕まえることができなかったが、兄は計略を使って妹を捕まえ結婚した。
3.結婚後、妻は肉の塊を一つ産み落とした。夫婦は奇妙に思い、肉の塊を切り刻んで天庭に持って行こうとした。途中で強風により紙の包みが敗れ、切り刻んだ肉片があちこちに飛び散り、大地に落下するといずれも人間になった。落下した場所の名をとって彼らの名とした。こうして人類はよみがえった<ref>袁珂『中国の神話・伝説 上』青土社、1993年、110ヤオ族の伝承、袁珂『中国の神話・伝説 上』青土社、1993年、110-115頁</ref>。
=== 私的解説 ===
そして、[[伏羲]]をもっと純粋に穀霊へと変化させたものが、死体化成神話の一種である[[后稷]]の伝承と考える。
農耕の豊穣の祭祀のために人を麻薬で麻痺させて焼き殺したり、切り刻んだり、食べたりするものには、フレイザーの有名な金枝篇の中にベンガルのコンド族の祭祀がある。この祭祀には雨乞いを求める意味合いもあり、かつてはなにがしかの水神に祈りを捧げるものでもあったのではないだろうか<ref>J・G・フレイザー著 吉川信訳『金枝篇 上』ちくま学芸文庫、2003年、521-525頁</ref>。犠牲者をバラバラにする神話は、蚩尤神話、日本の八面大王系伝承、トラキアのザグレウス・ディオニューソス神話、ディオニューソスとオルペウスを始めとしたディオニューソス系の神話がある。コンド族の祭祀も酒が振る舞われ、乱痴気騒ぎの中殺人は行われる。まるでディオニューソスの祭祀の具現のようだと管理人は感じる。天に昇って怪物と戦う、というモチーフで有名なのは「ジャックと豆の木」ではないだろうか。。犠牲者をバラバラにする神話は、蚩尤神話、日本の八面大王系伝承、トラキアのザグレウス・ディオニューソス神話、ディオニューソスとオルペウスを始めとしたディオニューソス系の神話がある。コンド族の祭祀も酒が振る舞われ、乱痴気騒ぎの中殺人は行われる。まるでディオニューソスの祭祀の具現のようだと管理人は感じる。 == ミャオ族伝承 ==1.昔、天を支えて大地に立つアペ・コペンという男がいた。男は雷と兄弟分で、雷が良く遊びに来ていた。雷は鶏肉が嫌いだったが、アペ・コペンはいたずらでこっそり鶏肉を食べさせた。怒った雷はアペ・コペンを切り裂くことにした。襲ってきた雷をアペ・コペンは捕まえたが、バロン(娘)とダロン(息子)が開放してしまう。アペは丸木舟を作って洪水に備えた。  [[伏羲]]・[[女媧]]の父が雷公をとじこめていたが、兄妹であった子供たちがそれを解放してしまう。父は鉄船を作って洪水に備えた。洪水が起きると父の乗った船は水に浮き、天に届いた。父が天門を叩くと、天神はこれを恐れ、水神に水を引かせるよう命じた。水があっという間に引いたので、鉄船は天から転げ落ちた。父親は鉄船と共に粉々になって死んだ。兄妹は雷公を助けた時にもらった種を植えており、そこから生えた巨大な[[ヒョウタン]]の中に避難して助かった。兄妹を残して人類は滅亡したが、二人は仲良く暮らしていた。 2.その頃は天門がいつも開いていたので、兄妹は天梯を昇ったり下りたりして天庭に遊びに行っていた。二人が大人になると兄は妹と結婚しようと考えた。二人は大木の周りを回って追いかけっこをし、兄が妹に追いついたら結婚することにした。妹は素早くて捕まえることができなかったが、兄は計略を使って妹を捕まえ結婚した。 3.結婚後、妻は肉の塊を一つ産み落とした。夫婦は奇妙に思い、肉の塊を切り刻んで天庭に持って行こうとした。途中で強風により紙の包みが敗れ、切り刻んだ肉片があちこちに飛び散り、大地に落下するといずれも人間になった。落下した場所の名をとって彼らの名とした。こうして人類はよみがえった<ref>袁珂『中国の神話・伝説 上』青土社、1993年、110-115頁</ref>。
== 関連項目 ==

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