「印欧語における「神」の語源について」
日記を更新するのが数日開いてしまいましたが、その原因は

印欧語における「神」の語源について

という記事を書いて、書いて、書きまくっていたからです。しかも、資料集めが相当タイヘンだったという。

まず、ヒッタイトのヘバト女神の資料が、ネット上のあちこちに少しずつ分散して載っているものだから、それを集めて整理整頓するのが、タイヘン。

で、セメレーとアルテミスの関係って何? と思ったときにwikipedia日本語版を見ると、「セメレーはトロイゼーンで昇天した」としか書いてない。英語版のサイトにはそのことすら書いてないーー;。で、「トロイゼーン」を調べると「イシス」の神殿があったとか書いてある。

イシスはアルテミスじゃない~

ということで、最後の手段で、セメレー&アルテミスを英語で検索しましたら、パウサニアスの書いた文章の英訳サイトがあって、そこには

トロイゼーンにアルテミス神殿があって、

そこは地下の冥界と地上と天上世界を繋ぐ場所、すなわち地上からみれば異界への入り口であって、それがアルテミス神殿であった

みたいに書いてあるわけです。(少なくとも私の脳みそではそう読めたわけで) で、そこに祀られているのは、

アルテミスにヒッポリュトスにアスクレーピオス

むむむ、私の嫌いな同業者がいるぞ??? というか、この組み合わせは、まさにローマにおける

ネミの森

の組み合わせではないですか。そこが、異界への入り口だということは、では、ローマにおける

ネミの森

もそういう場所だったんだ? フレイザーはそんなこと

一言も言ってなかったけど?

ということにまず愕然。というか、フレイザーを知っている人なら、ここが王殺しをしていたか否かは別として、精神世界においてはギリシャ版の

ネミの森

だってすぐ分かるはずなのに、なんでそういう重要なことがどこにも書いてないの? ということにも愕然。

でもって、神の怒りを受けて地獄に落とされて、でも最後に月に昇天するセメレーって、

どっかで聞いたことあるんですけど? ジブリの最新の映画とかで?

ということにまた愕然。(しかも月に関して地獄に堕ちる女神の再生神話ってそれはもろにニンリル、というところに唖然)

更に、トロイゼーン(Troezen)のTro-を接頭語とすれば、Tro-ezenとなるわけで、「Ezen?」

dとzという言葉が簡単に入れ替わるとすれば、それは

Eden

ってなるんでないの? 旧約とかいう本に「何とかの園」っていうのがあったよね? 確か??

それって、要はユダヤ版の

ネミの森

ってこと??? ということに 最愕然。

しかも、その後、フリーで仕えるヘバト女神の画像を求めて彷徨ううちに、

ポーランド語版wikipedia

に迷い込んでしまって、なんだかついに、「言語」というものの一線を越えてしまった気がするわけですがーー;。

そんなこんなで、

資料集めが超タイヘン

な文章となりました。でも、最後に「Lady Justice」までたどり着けたということで、よいしめくくりができたのではないかと思うわけです。

でも、イヴはヘバトで、エデンがトロイゼーンって、

あなたたちはホリ人(ヒッタイト人)もペリシテ人(ギリシャ人)も嫌いだったんですよね?

みたいな突っ込みはちょっとしたくなった気分だったりするわけですーー;。

しかも、ワインの毒を強調したいのに、ヘバトときたら杯を持った姿しか出てこないわけですし(泣)。

名前が名前だけに、相当「酒」に強そうな神サマかとーー;。


Posted by bellis 18:20 | 神話 | comments (x) | trackback (x)