差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
465 バイト追加 、 2023年1月9日 (月) 21:53
[[ヴァハグン]]との関連については、本来[[アストヒク]]・ヴィシャップであった女神は、[[ヴァハグン]]の「母親」であって、息子に倒される点は、バビロニア神話のマルドゥクとティアマトに類似するように思う。ただ、「息子が母親を殺す」という展開は大抵の文化で非道徳であるし、体裁の悪いことと見なされることであろうと思うので、[[ヴァハグン]]の英雄性を維持するために、[[アストヒク]]とヴィシャップを分けて、ヴィシャップを[[ヴァハグン]]と敵対する存在であると再定義し、「禍をもたらす悪龍」と変更したのではないだろうか。女陰石を「ヴィシャップ石」と呼ぶのは、[[アストヒク]]とヴィシャップが一体であったことの名残であると考える。
 
ヴィシャップを[[ヴァハグン]]の母、とすると、中国神話の塗山氏女とその子である啓(かつ祝融の関係に類するように思う。火神の息子が「母親を焼き殺した」という神話はインド神話や日本神話に見られる。明確に「倒された」という神話がないパターンでも、何らかの理由で母親は亡くなって石や山の女神に変化する場合が多いと感じる。
語源的には、ヴィシャップの語源は兔子(Tùzǐ)であって、最初のT音が省略され、Z音がS音に変化したものではなかろうか。後半のZ音はS音に変化するパターンが多いように感じる。「炎」を意味する「ignis」系の言葉は付加されていないが、「火山の神」も兼ねているようである。

案内メニュー