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1,107 バイト追加 、 2023年1月15日 (日) 13:46
イルルヤンカシュ(Illuyankas)の語源についての専門家の見解は、管理人には良く分からないのだが、イル(Ill)は「神」を現す接頭辞といえるので、本来の名はヤンカシュ(Yankas)というものであると考える。子音の「y」音は「t」音あるいは「d」音と交通性があるので、これはアジ・ダハーカ (Aži Dahāka) <ref>ゾロアスター教における怪物神。</ref>に近い子音構成ではないかと思う。また「dn」という子音はゾロアスター教における聖王イマ、北欧神話の巨人ユミル、メソポタミア神話のタンムーズ・ドゥムジ、ティアマトと共通した子音なので、「退治される神」や「人身御供にされる神」に共通した子音であると考える。特に北欧神話の巨人ユミルは、天候神的神に倒される点もイルルヤンカシュと共通している。に近い子音構成ではないかと思う。また「dn」という子音はゾロアスター教における聖王イマ、北欧神話の巨人ユミル、メソポタミア神話のタンムーズ・ドゥムジ、ティアマトと共通した子音なので、この子音はおおむね「退治される神」や「人身御供にされる神」に共通した子音であると考える。特に北欧神話の巨人ユミルは、天候神的神に倒される点もイルルヤンカシュと共通している。例外としてはギリシア神話のデーメーテールがあるように思う。デーメーテールはティアマトとほぼ同じ子音構成の女神だが、「太母」としての地位は維持されている。
一方、ウルシェムあるいはフルセムという名前の神々の群は、viper系、[[ヴイーヴル]]、[[ワイヴァーン]]と同語源と考える。西欧ではワイヴァーンののように、最後に子音の「n」がつく名と[[ヴイーヴル]]のように「n」がつかない場合と「同じもの」とみなすようなので、そもそもはウルシェムのように子音の「n」がつく名前であって、それが省略されたものとされなかったものに分かれたのではないだろうか。ただし、「同じもの」から発生したということが忘れられないで時代が下ったので、名前の最後に「n」がついてもつかなくても「同じもの」とみなされているのだと考える。
 
 
ウルシェムはハッティの神話からヒッタイト神話に取り込まれる際に「地下(冥界)の女神」に移行したとのことだが、その理由は定かではないように思う。ウルシェムとほぼ同じ子音構成である女神はギリシア神話のペルセポネーがいるように思う。ペルセポネーはデーメーテールと表裏一体のような女神であり、「地下(冥界)の女神」でもある。彼らは、メソポタミア神話のイナンナとエレシュキガルのように対立した存在はなく、仲睦まじい母娘として描かれる。また、ペルセポネーが「地下(冥界)の女神」となったのは冥界の神であるハーデースに略奪されたため、とギリシア神話ではその理由は明確になっている。
== 参考文献 ==

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