== 語源 ==
「おに」の語は「'''おぬ'''(隠)」が転じたもので、元来は姿の見えないもの、この世ならざるものであることを意味する、との一説が古くからある<ref group="*">「人神 周易云人神曰鬼〈居偉反和名'''於邇'''、或説云於邇者'''隠'''音之訛也。鬼物隠而不欲顕形故以称也〉」(『[[和名抄]]』『和名抄』)など</ref>。そこから[[人]]の力を超えたものの意となり、後に、人に災いをもたらす伝説上の[[ヒューマノイド]]の[[イメージ]]が定着し、さらに[[陰陽思想]]や[[浄土思想]]と[[習合]]し、[[地獄]]における十王配下の[[獄卒]]であるとされた、とも考えられる{{要検証|date=2016年12月5日}}。そこから人の力を超えたものの意となり、後に、人に災いをもたらす伝説上のヒューマノイドのイメージが定着し、さらに陰陽思想や浄土思想と習合し、地獄における十王配下の獄卒であるとされた、とも考えられる<ref>''(要検証, 2016年12月5日)''</ref>。
古くは、「おに」と読む以前に「もの」と読んでいた。[[平安時代]]末期には「おに」の読みにとって代わられた「もの」であるが、[[奈良時代]]の『[[仏足石歌]]』では、「四つの蛇({{small|へみ}})、五つのモノ、〜」とあり、用例が見られ([[仏足跡歌碑#与都乃閇美伊都々乃毛乃]]を参照)、『源氏物語』[[帚木 (源氏物語)|帚木]]には、「モノにおそはるる心地して〜」とある。これらの「モノ」は怨恨を持った霊 古くは、「おに」と読む以前に「もの」と読んでいた。平安時代末期には「おに」の読みにとって代わられた「もの」であるが、奈良時代の『仏足石歌』では、「四つの蛇(へみ)、五つのモノ、〜」とあり、用例が見られ、『源氏物語』帚木には、「モノにおそはるる心地して〜」とある。これらの「モノ」は怨恨を持った霊 = 怨霊であり、邪悪な意味で用いられる(単なる死霊ではなく、祟る霊)<!-- 『日本人の神』 p.150 -->。
== 文学と鬼 ==