差分

この形の神話は、東南アジア、オセアニア、南北アメリカ大陸に広く分布している。それらはみな、芋類を栽培して主食としていた民族である。イェンゼンは、このような民族は原始的な作物栽培文化を持つ「古栽培民」と分類した。彼らの儀礼には、生贄の人間や家畜など動物を屠った後で肉の一部を皆で食べ、残りを畑に撒く習慣があり、これは神話と儀礼とを密接に結びつける例とされた<ref name=yoshida154-155>『[[#世界神話事典|世界神話事典]]』「ハイヌウェレ」の項（吉田、pp『世界神話事典』「ハイヌウェレ」の項（吉田、pp. 154–155）</ref>。

日本神話の[[日本神話]]の[[オオゲツヒメ大宜都比売]]や[[保食神]]（ウケモチ）・[[ワクムスビ]]にもハイヌウェレ型の説話が見られる（[[日本神話における食物起源神話]]を参照）（ウケモチ）・ワクムスビにもハイヌウェレ型の説話が見られる<ref name=yoshida151-152>『[[#世界神話事典|世界神話事典]]』「ハイヌウェレ」の項（吉田、pp『世界神話事典』「ハイヌウェレ」の項（吉田、pp. 151–152）</ref>{{sfn|<ref>大林|, 19791|pp=141–142}}, pp141–142</ref>。しかし、日本神話においては、発生したのは宝物や芋類ではなく五穀である。よって、日本神話に挿入されたのは、中国南方部から日本に伝わった話ではないかと仮説されている<ref>{{harvnb|大林|, 19791|p=142}}, p142</ref>; {{citation|和書|last=<ref>大林 |first=太良 |author-link=, 大林太良<!--Obayashi, Taryo--> |title=, 稲作の神話 |publisher=[[, 弘文堂]] |, date=1973　|pages=23–137 |isbn=}}を引用。:1973 , pages23–137を引用。</ref>。『[[山海経]]』には、中国南部にある食物神・。『山海経』には、中国南部にある食物神・[[后稷]]の墓の周りには、穀物が自然に生じているとの記述がある。