[[八束水臣津野命]]は、悪しき蛇神でかつ息子神である物を殺して、干ばつが起こる力を抑えこんだのだけれども、それはそれで、そのやり方に不満でもあったのか、娘女神は父親に対して殺意を抱いた、とでも言えば良いのだろうか。少なくとも神話作者にはそのような意図があったのかもしれないと思うのだ。
日本の神霊に対する概念として「'''非業の死を遂げた物は怨霊(祟り神)になる。'''」というものがある。 * 女神が人身御供にされて死んでしまった、という意味* 女神が'''自ら死ね'''、という意味 である。後者の方が悪質といえる。ともかく、'''女神が石に変じてしまった話'''を挙げる。 : [[塗山氏女八束水臣津野命]]の話。夏王は[[禹石見天豊足柄姫命]](「蛇」という意味の名)は熊に変身して、妻のに殺されたので、怨霊となって逆に[[塗山氏女石見天豊足柄姫命]]を追いかけてた。妻は逃げて、からだを一ゆすりすると'''石と化して'''しまった。(中国神話) '''犬が石に変じる話'''はこちらだ。 : 長野県長野市篠ノ井有旅犬石の伝承。むかし住んでいた長者が亡くなると、飼われていた犬が猛り狂い人々に害をなした。産土神が犬を諭すと、犬は改心して'''石と化し'''集落を護るようになった。この犬が産土神を追ったとき、里芋で滑りゴマで目を'''突いた'''、とのことだ。([[布施八龍大権現]]より)を殺してしまったのではないだろうか。
=== 日妹・月兄 ===