豊岡市のコウノトリ飼育場(後に保護増殖センター)でも、極東ロシアのハバロフスクから譲渡されたペアが1989年に飼育下繁殖に成功した<ref name="naito_ikeda" />。
大阪市天王寺動物園、<sup>(''要出典範囲、豊橋総合動植物公園、2017年12月'')</sup>でも繁殖が成功し<ref>http://nakigoe.jp/nakigoe/2017/1701/report02.html, 天王寺動物園情報誌〜なきごえ〜 Vol.53-01 2017年1月[冬号], 大阪市天王寺動物園協会, 2019-02-03'')</sup></ref>、国内飼育数を増やしている。兵庫県では繁殖成功後の1992年4月22日には野生復帰計画が開始される<ref name="chronol" />。その後、コウノトリ飼育場では、近親交配を避けるため、何度か動物園やロシアからコウノトリをもらい受け、2002年5月5日には生育したものとあわせて飼育100羽を達成した<ref name="chronol" />。
1999年に本種の再導入を目的として兵庫県立コウノトリの郷公園が開園した<ref name="naito_ikeda" />。
2005年現在では豊岡市のコウノトリの郷公園周辺地域にコウノトリの生息可能な環境が整備されつつあり、周辺の農家も農薬の散布を控え、無農薬栽培に切り替える等の協力をしている<ref name="chugoku070522">http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200705220104.html, コウノトリひな誕生 皆で支える野生復帰に, 2018-06-29, 今藤祐馬, 2018-07-01, 中国新聞, 中国新聞社, https://web.archive.org/web/20090207191510/http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200705220104.html, 2009-02-07, 2018-07-01</ref>。<sup>(''要出典範囲、そして、2005年9月24日には世界初の放鳥(餌をとるなどの訓練をつんだ8羽の中から選ばれた、2-7歳の雄2羽と雌3羽の計5羽)が行われ、34年ぶりにコウノトリが大空に羽ばたくこととなった。この放鳥式典には山階鳥類研究所総裁等を務める秋篠宮文仁親王・紀子妃も参加し、約3500人もの参加者とともに見送った。放鳥にあたっては、飼育生活が長いので餌を求めるためか、2羽が30分程で戻ってきてしまうというハプニングも見受けられた。2005年12月24日には放鳥記念碑の除幕式が行われた。その後2006年4月14日には自然放鳥したコウノトリの産卵が確認され、続けて18日にも2卵目が発見された。しかし、これらの卵は孵化しなかった。、2017年12月'')</sup>翌2007年も放鳥個体による産卵が行われ、1つのペアから1羽が孵化した。この雛は2007年7月31日に無事に巣立った。日本の野外におけるコウノトリの孵化としては、1964年の福井県小浜市の雛2羽以来43年ぶり、巣立ちとしては、1961年の福井県小浜市の雛2羽以来46年ぶりのことであった。
{{要出典範囲|放鳥したコウノトリは背中に発信機をつけているため、数年は人工衛星から行動範囲を監視できるが、コウノトリの郷公園やボランティアにより放鳥個体の追跡調査も行われている|date=2017年12月}}<sup>(''要出典範囲、放鳥したコウノトリは背中に発信機をつけているため、数年は人工衛星から行動範囲を監視できるが、コウノトリの郷公園やボランティアにより放鳥個体の追跡調査も行われている、2017年12月'')</sup><ref>{{Cite web|url=http://www.stork.u-hyogo.ac.jp/downloads/news_letter/cl007.pdf|title=, キコニアレター No.7|accessdate=, 2020-5-5|publisher=, 兵庫県立コウノトリの郷公園}}</ref>。
日本では激減・絶滅の原因となった乱獲・営巣木の伐採・毒性の強い農薬の使用など禁止・規制されたものもあるが、[[湿原]]・池沼・[[ため池]]の干拓、排水、河川改修、[[谷戸|谷津田]]や[[里山#利用|薪炭林]]などの放棄、圃場整備による乾田化・水路のコンクリート化や農薬などにより生息地や獲物が減少しているといった問題がある日本では激減・絶滅の原因となった乱獲・営巣木の伐採・毒性の強い農薬の使用など禁止・規制されたものもあるが、湿原・池沼・ため池の干拓、排水、河川改修、谷津田や薪炭林などの放棄、圃場整備による乾田化・水路のコンクリート化や農薬などにより生息地や獲物が減少しているといった問題がある<ref name="oosako" />。餌が不足しているからといって、「コウノトリのために」との思いで給餌する行為を認めることはできない。餌付けは保護ではなく<ref>{{Cite book|和書|title=野生動物の餌付け問題|date=, 2016-8-20|year=, 2016|publisher=, 地人書館|pages=198, pages198-200}}</ref>、環境整備によって餌を増やすのが原則であり、給餌により一部のコウノトリが生きていけたとしても、それはいずれ限界を迎え、コウノトリ個体群にとって悪影響こそあれ、良いことは無いと考えられている<ref>{{Cite book|和書|title=コウノトリ野生復帰の手引書|date=, 2018-3-31|year=, 2018|publisher=, コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル|page=6}}, page6</ref>。安易な餌付けのための[[外来種|外来種・国内移入種]]の放流やそれによる生態系の破壊。安易な餌付けのための外来種・国内移入種の放流やそれによる生態系の破壊<ref>{{Cite journal|author=保科英人|year=, 2016|title=, 「見た目優先」の風潮が生み出した!?新コウノトリ害鳥論|journal=, 自然保護|volume=553|page=|pages=20, volume553, pages20-21}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://karin21.flib.u-fukui.ac.jp/repo/BD00001001_001_cover._?key=EHSLDW|title=福井県におけるコウノトリ放鳥計画に関する一考察|accessdate=2019-11-25|publisher=福井大学}}</ref>、意図しない病原体の導入、個体集中による伝染病蔓延からの大量死<ref>{{Cite book|和書|title=, 野生動物の餌付け問題|date=, 2016-8-20|year=, 2016|publisher=, 地人書館|pages=159, pages159-165}}</ref>、人馴れしたコウノトリによる交通事故が危惧されている<ref name=":0">{{Cite web|url=https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000645099.pdf#search=%27%E6%96%87%E5%8C%96%E8%B2%A1%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E6%B3%95+%E3%82%B3%E3%82%A6%E3%83%8E%E3%83%88%E3%83%AA+%E7%A6%8F%E4%BA%95%E7%9C%8C+%E7%AE%A1%E7%90%86%E5%9B%A3%E4%BD%93%27|title=あなたのまちにコウノトリが飛来したら、|accessdate=, あなたのまちにコウノトリが飛来したら, 2019-11-29|publisher=, 兵庫県立コウノトリの郷公園}}</ref>。
2012年は再導入された個体数は約60羽に達し、2009年以降は大陸から飛来し周年生息するようになった個体と繁殖させる試みも進められている<ref name="oosako" />。