肥育前期(7か月程度)は牛の内臓(特に胃)と骨格の成長に気をつけ、良質の粗飼料を給餌される。肥育中期から後期(8-20か月程度)にかけては高カロリーの濃厚飼料を給餌され、筋肉の中に脂肪をつけられる(筋肉の中の脂肪は「さし」とよばれ、さしの多いものを霜降り肉と言う)。
肉用牛は、生後2年半から3年、体重が700kg前後で出荷され、[[屠殺]]される。肉用牛は、生後2年半から3年、体重が700kg前後で出荷され、屠殺される。
肉牛を産むための雌牛('''繁殖用雌牛''')は、繁殖用として優れた資質・血統をもつ雌牛が選ばれる。繁殖用雌牛は、生後14か月から16か月で初めての人工授精(1950年に[[家畜改良増殖法]]が制定され、人工授精普及の基盤が確立し、今日では日本の牛の繁殖は99)は、繁殖用として優れた資質・血統をもつ雌牛が選ばれる。繁殖用雌牛は、生後14か月から16か月で初めての人工授精(1950年に家畜改良増殖法が制定され、人工授精普及の基盤が確立し、今日では日本の牛の繁殖は99%が凍結精液を用いた人工授精によってなされている)<ref>[http://www.tokyo-aff.or.jp/center/toukyouto 農林綜合研究センター 参照]{{リンク切れ|date=2018(リンク切れ:2018-12-15}}15)</ref>が行われ、約10か月(285日前後)で分娩する。生産効率を上げるため、1年1産を目標に、分娩後約80日程度で次の人工授精が行われる。8産以上となると、生まれた子牛の市場価格が低くなり、また繁殖用雌牛の経産牛の肉としての価格も低くなる場合があるため<ref>[http://yamagata.lin.gr.jp/ 社団法人 山形県畜産協会 参照]</ref>、標準的には6-8産で廃用となり、[[屠殺]]される。また、受胎率が悪かったり、生まれた子牛の発育が悪かったりすると、早目に廃用となる。8産で廃用となり、屠殺される。また、受胎率が悪かったり、生まれた子牛の発育が悪かったりすると、早目に廃用となる。
==外科的処置と動物福祉==
=== 断角/除角 ===
牛は、飼料の確保や社会的順位の確立等のため、他の牛に対し、角を用いて争うことがある。そのため牛舎内での高密度の群飼い(狭い時で1頭当たり5m{{sup|2}}前後<ref name=":1">{{Cite web|url=http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/|title=平成 26 年度国産畜産物安心確保等支援事業(快適性に配慮した家畜の飼養管理推進事業)肉用牛の飼養実態アンケート調査報告書|accessdate=2020-4-20|publisher=公益社団法人畜産技術協会}}</ref>)ではケガが発生しやすく、肉質の低下に繋がることもある。また管理者が死傷することを防止するためにも、牛の除角(牛がまだ小さいころに、焼き鏝や刃物、薬剤などで角芽を除去すること)あるいは断角(角が成長してから切断すること)は有効な手段と考えられている。