詩人オヴィディウスは『変身』(西暦8年)の中で、ユーノー(ギリシア神話ではヘーラー)が夫ユーピテル(ギリシア神話ではゼウス)の浮気に嫉妬する様子を描いている。ユーノーが警戒はしていたものの、ユーピテルを捕まえようとすると、エーコーは長話をして気を紛らわせた。ついに真実を知ったユーノーは、エーコーを呪った。それ以来、かつて饒舌だった仙女は、他人の直近の言葉を繰り返すことしかできなくなった<ref>Ovid, Translated by David Raeburn (2004). ''Metamorphoses''. Penguin Classics. 3. 361-369. ISBN:014044789X</ref>。
呪いをかけられてからしばらくして、エコーは仲間と鹿狩りに出かけていた青年ナルキッソスを見初めた。