花期は夏から秋(8 - 10月)で<ref>鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 2012, p217</ref>、茎の頂から穂が出て<ref>馬場篤, 1996, p113</ref>、花は暗紫色から黄褐色で<ref>藤井義晴, 2019, p145</ref>、小穂が多数ついた長さ15 - 40 cmの円錐花序に密集している<ref>近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著, 2010, p238</ref>。花序はススキのように片側になびくことがない<ref>鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 2012, p217</ref>。小穂は2 - 4個の小花があり、第1小花は雄性花、その他は両性花で基部に毛を密生する<ref>鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 2012, p217</ref>。果実は穎果で、形は線状の楕円形をしており、熟すと小穂とほぼ同じ長さの白毛がつき、護頴の先から伸びて芒のように見える<ref>鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 2012, p217</ref>。
ヨシは風が吹いて地面に倒されても、茎が柔軟なため折れることがなく、やがて起き上がって上に向かって生長する{{sfn|<ref>藤井義晴|, 2019|p=148}}, p148</ref>。また、ヨシは他の植物が生えない純群落をつくる{{sfn|<ref>藤井義晴|, 2019|p=148}}。ヨシの[[アレロパシー]]については、大量に含まれる[[没食子酸]]が分解して、[[メソシュウ酸]](MOA)という物質が生成され、これが雑草の発生を抑制する[[アレロケミカル]]として報告されている{{sfn|, p148</ref>。ヨシのアレロパシーについては、大量に含まれる没食子酸が分解して、メソシュウ酸(MOA)という物質が生成され、これが雑草の発生を抑制するアレロケミカルとして報告されている<ref>藤井義晴|, 2019|p=146}}。没食子酸は、多くの植物に含まれている代表的な加水分解性[[タンニン]]である{{sfn|, p146</ref>。没食子酸は、多くの植物に含まれている代表的な加水分解性タンニンである<ref>藤井義晴|, 2019|p=146}}, p146</ref>。また、メソシュウ酸は、別名タルトロン酸または、2-ヒドロキシン酸ともよばれ、大量に体内に摂取されると毒性がある物質である{{sfn|<ref>藤井義晴|, 2019|p=146}}, p146</ref>。
類似種に[[ツルヨシ]]があり、地表に[[匍匐茎]]を伸ばして節に毛があり、葉身の基部は耳状に突き出ず、葉鞘の上部が赤紫であるところが相違点である{{sfn|馬場篤|1996|p=113}}。