アルテミスをアルテミス・イーピゲネイアと呼称した例があることから、イーピゲネイアは本来アルテミスの分身またはアルテミスと同一視された女神だったと考えられている<ref>高津春繁 『ギリシア・ローマ神話辞典』 岩波書店。</ref><ref group="私注">イーピゲネイアの名前の「'''-geneia'''」という部分はラテン語の「ignite」と関連し「炎」を意味する考える。</ref>。
==== 悲惨な最期 ====
『アウリスのイーピゲネイア』に描かれる父王の葛藤とうら若い王女の話は悲劇として名高い。また、英雄と名高いオデュッセウスがここでは非情な謀略に長けた武将と描かれ、義憤から王女を救おうとする勇士アキレウスと対比されている。