鬼神は腰より下が障子紙の服で、足はやせ細りまるでにかわのようで骨だけ残った姿をしていて、まもなく病を得て死ぬ身の上であり、神明の前で立ちすくんでしまう力弱い存在で、力の強い人に睨まれるとだんだん小さくなって消えうせる存在である<ref name="GWE鬼神" />。人が与える食べ物におとなしくして話を聞く見えない存在だが、鬼神のなかには意地悪をするものがある<ref name="GWE鬼神" />。
鬼神は昼間はあちこち空中でふらふらするが、夜はじめじめした所を探して体を休めることもする<ref name="GWE鬼神" />。だいたい古木が鬼神の住みかになる<ref name="GWE鬼神" />。また人家を訪れるときがあるが、そのとき人は鬼神が嫌う方法を使って入って来ないように防いで、'''塩'''を撒いたり'''豆'''を撒いたりする<ref name="GWE鬼神" /><ref group="私注">これは日本にも同様の風習があるように思う。</ref>。鬼神の住みかは藪の中や土の中、池、井戸端などじめじめした所などで、どこでも出入りすることが出来る<ref name="GWE鬼神" />。鬼神はいったん人の家に入ると'''食べ物を提供されて'''そこを去る<refgroup="私注">西欧にはこのような性質の細かな「家付き」の妖精が多いように思う。</ref>。白昼に石を投げる乱暴を働いたり、時に猟犬の吠える声を出したり口笛を吹いたりして強風を起こしたりする<ref name="GWE鬼神" />。夜には道を通る人を怖がらせて火遊びもする<ref name="GWE鬼神" />。この火を鬼火([[トッケビ]]の火)とも言い人々が怖がる。この火を鬼火(トッケビの火)とも言い人々が怖がる<ref name="GWE鬼神" />。
鬼神は時に賢く、一国や一家族の滅亡を予言したり警告したり、あるいは遺失物の在りかを知らせたりもする<ref name="GWE鬼神" />。しかしだいたい鬼神は前述のごとく、より勢力があるものに追われる身なのである<ref name="GWE鬼神" />。疫病神を追い払ったという説話で知られる処容(처용)のような強い人物を描いたお守り(符籍)の前では立ちすくんでしまい、追い払われる存在である<ref name="GWE鬼神" />。また鬼神のうちで強い鬼神は弱い鬼神を殺害したりする<ref name="GWE鬼神" />。なお神明も泊まる居場所がなかったり、生存者から供え物をもらえないと鬼神になる場合がある<ref name="GWE鬼神">「[https://ko.wikisource.org/wiki/%EA%B8%80%EB%A1%9C%EB%B2%8C_%EC%84%B8%EA%B3%84_%EB%8C%80%EB%B0%B1%EA%B3%BC%EC%82%AC%EC%A0%84/%EC%A2%85%EA%B5%90%C2%B7%EC%B2%A0%ED%95%99/%ED%95%9C%EA%B5%AD%EC%9D%98_%EC%A2%85%EA%B5%90/%EB%AF%BC_%EA%B0%84_%EC%8B%A0_%EC%95%99/%EC%88%AD_%EB%B0%B0#%EA%B7%80%EC%8B%A0 鬼神]」『グローバル世界大百科事典』ウィキソース。2021年7月16日閲覧。</ref>。