[[イラン神話]]では、鷲獅子を意味する イラン神話では、鷲獅子を意味する Shirdal という名で登場し、[[紀元前3千年紀]]初期頃の[[スーサ]]製シリンダーの封印にも見られるという名で登場し、紀元前3千年紀初期頃のスーサ製シリンダーの封印にも見られる<ref>[http://www.granger.com/results.asp?image=0018458&screenwidth=977 Image of Persian griffin from The Granger Collection]. www.granger.com. Retrieved on 26 May 2014.</ref>。その後も、古代イラン芸術、古代ギリシャ芸術や、その後の中世の紋章など、多くの芸術でモチーフとされている。
2つ目は、黄金を守る、あるいは、[[ディオニューソス]]の[[クラテール]](酒[[甕]])を守ることとされる2つ目は、黄金を守る、あるいは、ディオニューソスのクラテール(酒甕)を守ることとされる<ref>健部伸明と怪兵隊『幻想世界の住人たち』新紀元社、235頁。</ref>。自身が守る黄金を求める人間を引き裂くといわれている<ref>『幻想生物 西洋編』134頁。</ref>。その地は北方の[[ヒュペルボレイオス|ヒュペルボレイオイ人]]の国と[[アリマスポイ人]]の地の国にあるリーパイオス。その地は北方のヒュペルボレイオイの国とアリマスポイ人の地の国にあるリーパイオス({{la|Rhipaios}})山脈とされるが、[[エチオピア]]、[[インド]]の砂漠(現在では[[パキスタン]]近辺か)などの異説もある。== 紋章学 ==グリフォンは、様々な[[紋章]]や意匠に利用されている。<gallery>File:Emblem of Crimea.svg|[[クリミア共和国]]の[[クリミア共和国の国章|国章]]File:POL województwo zachodniopomorskie COA.svg|[[ポメラニア]]と[[ポーランド]]の[[西ポモージェ県]]の紋章File:Wappen Greifswald.svg|[[ドイツ]]の[[グライフスヴァルト]]の市章File:POL COA Gryf.svg|ポーランドのグリフ家の紋章</gallery>山脈とされるが、エチオピア、インドの砂漠(現在ではパキスタン近辺か)などの異説もある。
== 後世における展開 ==
前述のように[[ヘーロドトス]]は『歴史』の中で翼のある怪物としてグリフォンに触れ、[[ガイウス・プリニウス・セクンドゥス|プリニウス]]は『[[博物誌]]』(10巻70)の中ですでに伝説の生物として語っている。[[14世紀]]には、架空の人物である[[ジョン・マンデヴィル]]によって書かれたとされる『旅行記』(東方旅行記、東方諸国旅行記)によって詳細な描写がなされた(第85章)。またヨーロッパ中世においては、動物物語集等では悪魔として表されたものの、多くはキリストの象徴とされ、[[神学者]]の[[イシドールス|セビーリャのイシドールス]]も『語源』前述のようにヘーロドトスは『歴史』の中で翼のある怪物としてグリフォンに触れ、ガイウス・プリニウス・セクンドゥスは『博物誌』(10巻70)の中ですでに伝説の生物として語っている。14世紀には、架空の人物であるジョン・マンデヴィルによって書かれたとされる『旅行記』(東方旅行記、東方諸国旅行記)によって詳細な描写がなされた(第85章)。またヨーロッパ中世においては、動物物語集等では悪魔として表されたものの、多くはキリストの象徴とされ、神学者のセビーリャのイシドールスも『語源』([[:en:Etymologiae|Etymologiae]])でその立場をとる。[[ダンテ・アリギエーリ|ダンテ]]が「キリストの人性」をグリフォンの部位の色に表したと、ディドロンでその立場をとる。ダンテ・アリギエーリが「キリストの人性」をグリフォンの部位の色に表したと、ディドロン([[:en:Adolphe Napoleon Didron|Didron]])によって解釈されるのは『[[神曲]]』「浄化篇」第29曲での、凱旋車を曳く場面であるによって解釈されるのは『神曲』「浄化篇」第29曲での、凱旋車を曳く場面である<ref>ボルヘス『幻獣辞典』。</ref>。中世の伝承において、Stephen Friar's New Dictionary of Heraldryによれば、爪は医療効果を持ち、羽根も失明を治すと信じられていた<ref>Friar, Stephen(1987). A New Dictionary of Heraldry. London: Alphabooks/A & C Black. p. 173. ISBN 0-906670-44-6</ref>。中世ヨーロッパの宮廷では、グリフォンの爪(実際は[[レイヨウ]]の角)やグリフォンの卵(実際はダチョウの卵)で作られたゴブレットが珍重された<ref name="bedingfeld">{{cite book|last=Bedingfeld|first=Henry|authorlink=Henry Bedingfeld|author2=Gwynn-Jones, Peter |authorlink2=Peter Gwynn-Jones |title=Heraldry|year=1993|pages=80–81|location=Wigston|publisher=Magna Books|isbn=1-85422-433-6}}</ref>。
現代では[[エンターテインメント]]やフィクション作品の中に見られるようになり、『[[ナルニア国物語]]』ではナルニアの兵士として登場し、『[[ハリー・ポッターシリーズ]]』では、主人公の所属する寮である[[ホグワーツ魔法魔術学校#グリフィンドール|グリフィンドール]]などの名前及び紋章に使用されている中世の伝承において、Stephen Friar's New Dictionary of Heraldryによれば、爪は医療効果を持ち、羽根も失明を治すと信じられていた<ref>J・K・ローリング『幻の動物とその生息地』静山社、2001年、他Friar, Stephen(1987). A New Dictionary of Heraldry. London: Alphabooks/A & C Black. p. 173. ISBN 0-906670-44-6</ref>。中世ヨーロッパの宮廷では、グリフォンの爪(実際はレイヨウの角)やグリフォンの卵(実際はダチョウの卵)で作られたゴブレットが珍重された<ref name="bedingfeld">Bedingfeld , Henry , Henry Bedingfeld , Gwynn-Jones, Peter , Peter Gwynn-Jones , Heraldry , 1993 , 80–81p , Wigston , Magna Books , isbn:1-85422-433-6</ref>。