差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
7,655 バイト追加 、 2025年1月29日 (水)
編集の要約なし
'''八束水臣津野命'''(ヤツカミズオミツノ)、'''淤美豆奴神'''(オミヅヌ)は、日本神話の神。'''伊農意保須美比古(犬意保住彦)'''という名もあるように管理人は感じる。という名もあるように管理人は感じる。妻神は[[布帝耳神]]である。 長野県では諏訪を中心として[[矢塚男命]]という神が天白神として扱われており、これは八束水臣津野命が変化したものと考える。
== 概要 ==
他に
<blockquote>神社裏にある龍の頭に似た巨岩は、八岐の大蛇が退治された際に飛んできた首が石になったもので、この石が八色に輝き害をもたらしたのを、八束水臣津野命が退治したと伝えられている。神社裏にある龍の頭に似た巨岩は、八岐の大蛇が退治された際に飛んできた首が石になったもので、この石が八色に輝き害をもたらしたのを、八束水臣津野命が退治したと伝えられている。龍岩の頂部の窪みに祭日(旧暦3月3日)に水が無いと干ばつになると言われている。</blockquote>
という伝承もあるようである<ref>[https://dive-hiroshima.com/explore/3752/ 龍岩神社]、広島公式観光サイト(最終閲覧日:24-12-27)</ref>。
== 祀る神社 ==
* 長浜神社(島根県出雲市西園町)
* 富神社(島根県出雲市斐川町富村)富神社(とびじんや)(島根県出雲市斐川町富村)、祭神は八束水臣津野命、天之冬衣命。<br>八束意美豆努神、国引神事後、神名火山の嶺より地理を見て「八雲立出雲八重垣云」御歌唱え給いて神門水海に近くこの豊かな土地と鎮座し出雲社とした<ref>[https://www.shimane-jinjacho.or.jp/izumo/9beb36014adc5c9140d85169aa10fe5b34462f88.html 富神社]、島根県神社庁(最終閲覧日:24-12-27)</ref>。
* 諏訪神社(島根県出雲市別所町)
* 國村神社(島根県出雲市多伎町久村)
* 金持神社(鳥取県日野郡日野町金持)
* 美濃夜神社(三重県津市芸濃町雲林院)
 
=== 富神社・伝承 ===
富家は、「向家」ともいい、かつては「出雲家」「出雲臣家」と呼ばれてた。出雲王国時代は西出雲王家として「神門臣家」が、東出雲王家として「富家」が治めていたと云う。今は「天穂日」の末裔と称する出雲国造家が「出雲臣」を名乗っている。
 
主祭神は「八束水臣津野命」(ヤツカミヅオミヅノミコト/ 神門臣家)、「天之冬衣命」(アメノフユキヌノミコト / 富家)、合祀祭神として「足名椎命」(アシナヅチノミコト)、「手名椎命」(テナヅチノミコト)、「稲田姫命」(イナタヒメノミコト)、「國忍富命」(クニオシトミノミコト/ 富家)、「布忍富'''鳥鳴海命'''」(フオシトミトリナルミノミコト / 富家)。
 
「富家」は富村に、「富神社」を建てて、熊野大社の祭神を移したと云う。熊野大社の祭神とは出雲王朝の始祖「'''八耳命'''」と后「'''稲田姫命'''」だとのこと。[[須佐之男命|スサノオ]]は支那秦国から渡来した「徐福」のことであり、彼が妻としたのは8代出雲王「大国主」の娘「高照姫」だった。
 
富家は富神社に、さらに中興の祖「事代主」も祀ったが、富家は杵築大社や美保神社、塩治八幡宮の管理で多忙であったため、富神社の管理は地元に任せた。今は祭神が変えられてしまっていると云うことだ<ref>[https://omouhana.com/2017/09/24/%E5%AF%8C%E7%A5%9E%E7%A4%BE%EF%BC%9A%E5%85%AB%E9%9B%B2%E3%83%8B%E6%95%A3%E3%83%AB%E8%8A%B1%E3%80%8012/ 富神社:八雲ニ散ル花 12]、偲フ花(最終閲覧日:24-12-27)</ref>。
 
==== 私的考察 ====
[[File:Ancient_Parthian_relief_carving_of_the_god_Nergal_from_Hatra.jpeg|thumb|350px|イラクのハトラから出土した[[ウルスラグナ|バフラム]](ネルガル)の浮き彫り(シンクレティック・パルティア)紀元1、2世紀のもの。イランの英雄神[[ウルスラグナ|バフラム]]([[ウルスラグナ]])のレリーフとのこと。名前より[[ウルスラグナ]]とは北欧神話のオーディンのことと考える。]]
「謎の出雲帝国」(吉田大洋著、徳間書店、1980)で有名な富神社である<ref>管理人はこの本は持っているわけですが、シュメール? ペルシャじゃなくて? と思ってその先はあまり読んで・・・な・・・すみません(汗)。</ref>。出雲はむしろ調べれば調べるほど「賀茂」な気がするのだけれども、大国主命とその周辺が特異な神々であることは事実と考える。風葬があること、八束水臣津野命が水神であり、英雄神的な性質を持つこと、大国主命の冥界流譚は印欧語族の民話に良く見られる話であること、蛇神信仰が強いことから、富氏は'''イラン系'''の人々ではないかと個人的には考えている。八束水臣津野命はアフラ・マズダ兼[[ウルスラグナ|バフラム]]、天之冬衣命はミスラ、稲田姫命はアナーヒターと言えなくもないだろうか。アナーヒター女神は王権神授にも関連した女神であって、男性に自らの権威を授けることのできる女神ともいえる。稲田姫命は[[須佐之男命]]に自らの権威を与えて[[八俣遠呂智]]を退治させる。
 
またバフラムのレリーフを見ると、彼は白と赤と黒の犬を連れている。八束水臣津野命の子神には赤犬がいる。[[高野御子神]]のように白と黒の犬を連れた神の伝承もある。
 
ミスラは、イラン高原での信仰の実態は定かではないが、少なくともローマのミトラスは「冬至に復活する冬の太陽」という性質を持っていた。
 
記紀神話では、鳥鳴海神は大国主命の子神で、國忍富命の父神とされている。富氏の主張としては
 
八束水臣津野命 → 天之冬衣命 → 大国主命 → 布忍富鳥鳴海命 → 國忍富命 → 富氏
 
となろうか。イランの王書と比較したら
 
フェリドゥーン → サーム → ザール(白犬) → [[シームルグ]] → ロスタム([[甘基王]]) → 富氏
 
と変換できるように思う。ここに挙げたイランの古代の王達はサーサン朝よりも前の王と考えられているので、アケメネス朝の始祖伝承ではないか、と考える。「親に捨てられた」という伝承を持つザールは、「犬祖王」と述べる資格を持つように思うので、サームは[[赤衾伊農意保須美比古佐和氣能命]]に相当する神で良いと考える。一方蛇王を外祖父に持つロスタムは中国神話でいうところの[[甘基王]]と考える。神話的な事績に乏しいが、國忍富命がロスタムで良いように思う。布忍富鳥鳴海命は國忍富命の「育ての親」の[[シームルグ]]と考える。民間伝承では、この霊鳥は女神として語られることが多いのだが、神話では男神とされる。王書でもそうだし、富氏神話でもそうだとすれば、これは民間伝承を経ずに、「'''神話が直接伝播したもの'''」と考ええるしかないのではないだろうか。興味深いことだが、埼玉県鴻市の鴻神社のコウノトリは女神と思われるので、イラン系神話の霊鳥が民間伝承化したものは女神に戻ってしまっているように思う。そちらの方が本来の姿なのだと考える。
 
 
ということで、出雲王家の始祖と言われる「'''八耳命'''」とは何なのか、ということになるのだが、富氏神話を総合して考えれば、「'''天之冬衣命'''」のこと、となるのではないだろうか。これは記紀神話の'''[[神八井耳命]]'''に相当する神と考える。管理人の考えでは、[[神八井耳命]]は[[阿遅鉏高日子根神]]と同じ神であり、この神は[[須佐之男命]]も同然なので、[[神八井耳命]]が[[須佐之男命]]であって、その妻が稲田姫命であっても、個人的には違和感を覚えない。(この点についての考察は「'''[[天若日子]]'''」を参照のこと。)
 
== 参考文献 ==
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%A4%E7%BE%8E%E8%B1%86%E5%A5%B4%E7%A5%9E 淤美豆奴神](最終閲覧日:24-12-27)
* Wikipeia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E8%B1%8A%E8%B6%B3%E6%9F%84%E5%A7%AB%E5%91%BD 天豊足柄姫命](最終閲覧日:24-12-27)
== 関連項目 ==
* [[布帝耳神]]:妻神。
* [[赤衾伊農意保須美比古佐和氣能命]]:息子神とされる。

案内メニュー