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大掃除の一環として12月23日に'''かまども掃除して'''、竈神を祭る習慣は、日本にもかまどがあった1960年代までは田舎で行なわれていた他、沖縄では今でも旧暦12月24日に御願解き(ウガンブトゥチ)という竈神であるヒヌカンに感謝を捧げ、一年の願いを解き'''天へ送る'''行事が、拝所や各家庭にて執り行われている。
竈神には、女神と男神の両方のイメージがあるようである。 === 荘子 女神像 ===台所の神は崑崙山の老母であり、道教の本「景蔵全書:台所王経」では「'''尹忠胡老母'''」または「'''中胡老母袁君'''」と呼ばれ、一般に「'''崑崙母'''」として知られている。 崑崙山に年老いた老婆がいて、山に一人で住んでいた。彼女は火の母だった。彼女にはタブーがあり、避けないと災難を引き起こす可能性があった。 
西晋のころ、司馬彪の『荘子』達生第十九「竈有髻。(竈に髻がある。)」の注に「'''髻,竈神,著赤衣,状如美女。'''(髻があるかまど神は、赤い衣を着ていて、姿は美女のようである。)」と述べている。
=== 論語 男神・張丹 ===古くは論語の中にも登場し、八佾第三の十三に孔子と王孫賈のやりとりの記述がある。東漢時代の徐沈の『五経同義』には、台所の神の姓は張、名は子国、妻の姓は王伯佳、礼名は清吉(一説には郭)と記されている<ref>http://www.qulishi.com/news/201705/206133.html, 颛顼之子穷蝉等于灶神蛣 灶王爷竟然是蟑螂, 2018-08-07, https://web.archive.org/web/20180808043534/http://www.qulishi.com/news/201705/206133.html, 2018-08-08</ref>。唐代の段成史の『楊陽図図』にも、「台所の神の名前は張丹、礼名は子国、妻の礼名は清治、彼には6人の娘がおり、全員が茶々という名前である」と書かれている<ref>酉陽雜俎/卷十四</ref>。 === 男神・張周 ===昔、張周という男がいた。彼は飲食、売春、ギャンブルで家の財産を使い果たし、妻を他人に売り、自活できなくなり、最終的には物乞いになった。ある日、彼は女性だけが住んでいる金持ちの家にお金を乞いに行った。女性は周に食事を勧めたが、残念ながら主人が戻ってきて、妻にお湯を沸かすように命じた。張周は主人に誤解されるのを恐れ、妻の名誉を守るためにストーブに身を投じて焼け死んだ(一説には柱にぶつかって亡くなったという説もある)。二番目の妻は、毎朝毎晩ストーブの上に香炉を立てて犠牲を捧げていたが、主人に尋ねられると、「かまどで食べ物を作って生計を立てている人が、かまどの神を敬わないと罰せられます。」と言った。近くの人々もこれに倣い、かまどの神に生贄を捧げる習慣が定着した<ref>http://www.chinanews.com/cul/2013/02-04/4544991.shtml, 灶王爷传说多:火神托祀 清官苏吉利死后被授职, 中新网, 2021-07-05, 2021-07-09, https://web.archive.org/web/20210709185238/http://www.chinanews.com/cul/2013/02-04/4544991.shtml</ref>。 === 男神・炎帝 ===前漢王朝の淮南王劉安が書いた淮南子は、竈の神は炎帝であると信じ、「炎帝は火の中で生まれ、死ぬと竈神になった。」と述べている<ref>淮南子/氾論訓|</ref>。
=== 捜神記 ===
=== 礼記 ===
漢の時代以降は、竃神を祭るのは十二月であるとされているが、'''漢の時代以前は、六月に祭っていた時もあった'''。これは『礼記』月令に述べられている。<ref name=":0">中村裕一, 中国古代の年中行事 第四冊 冬, 2011, 汲古書院, isbn:9784762928598</ref>
 
== 中国の竈神の機能 ==
=== 見守る神・監察神 ===
人々は、旧暦の年末に竈神が天に戻り、世界中のすべての家庭の善悪を玉皇大帝に報告すると信じているため、毎年の終わりには、誰もが竈神を崇拝する。祭灶節と呼ばれ、人々は家族に幸運を呼び込み、自分自身の災難を避けるために、竈神が天でいくつかの良いことを言ってくれる様に願っている。
 
=== 食物を守る神・飲食神 ===
竈神への捧げ物は食べ物の源への感謝の気持ちを表す方法でもある。ケータリング業界では竈神を業界の神としており、竈神の前で見習いの儀式を行うシェフもいる<ref>http://religion.moi.gov.tw/Knowledge/Content?ci=2&cid=265, 全國宗教資訊網-灶神, 2016-09-30, 2017-01-14, https://web.archive.org/web/20170114121420/http://religion.moi.gov.tw/Knowledge/Content?ci=2&cid=265</ref>。
 
=== 家を守る神・護宅神 ===
「'''竈の灰は幽霊の目を細める'''」という中国の民間の格言がある。田舎の人々の中には、幽霊を追い払い、悪霊を追い払うために竈の灰を中庭に撒く人もいる。「竈の灰は幽霊の目を細める」という中国の民間の格言がある。
 
=== 祀り方 ===
竈神は世の中の善悪を監視し、年末に天に報告する。旧暦の終わりの送神の日には、人々は竈神の像を篤く拝し、拝する人がいない場合は、赤い紙に「神の神」と書く。「司命灶君神位」、「敬奉司命灶君」などの言葉を書き、竈の上の礼拝台に貼り付け、肉、砂糖菓子、お茶、ワイン、果物などを捧げる。牧草や新鮮な野菜(生のニンジン、サツマイモ、キュウリなど)を竈神の馬への供物として準備する人もいる。唐の時代の著作『馬車下年記』には、「'''酒粕をストーブに塗りつけて司令官(台所の主)を酔わせた'''」という記録がある。この風習を受け継ぎ、一部の地域では竈神にお供えをする際、竈神がしゃべらないことを願い、神の口にケーキやシロップ、粉砂糖などのお菓子を付けていた<ref>http://www.peopo.org/news/108147, 菁寮國小建大灶煮湯圓, 2013-07-31, 2020-11-25, https://web.archive.org/web/20201125150709/https://www.peopo.org/news/108147</ref><ref>http://newsletter.teldap.tw/news/ProgramTourismContent.php?nid=5427&lid=621, 【迎春報喜:典藏陪您過新年】系列:年前, 2013-07-31, 2020-11-28, https://web.archive.org/web/20201128234921/https://newsletter.teldap.tw/news/ProgramTourismContent.php?nid=5427&lid=621</ref>。
 
一部の地域では「男は月を崇めず、女は台所の神を崇めない」という風習があり、竈神を崇拝できるのは男性のみである<ref>http://www.ifeng.com/home/phoenixtv/200402/12/196592.html%E7%94%B7%E4%B8%8D%E6%8B%9C%E6%9C%88, 女不祭灶, 2021-07-05, 2021-02-05, https://web.archive.org/web/20210205123853/https://www.ifeng.com/home/phoenixtv/200402/12/196592.html%E7%94%B7%E4%B8%8D%E6%8B%9C%E6%9C%88</ref>。お供えをした後、'''像や神殿は取り外され'''、紙幣、紙馬、その他の物と一緒に'''焼かれ'''、天に送られる。その人が監視を続けるのは旧暦の1月4日までなのだ。
 
旧暦の正月4日、台所の神は再び地上に降り、人々の善悪を監視し続けるため、人々はこの日に台所の神と神々を拝む。
 
広東省、広西チワン族自治区、ベトナムなどの地域では、大晦日から正月一日にかけて、台所の神様が神々とともに地上に降り立ち、人々とともに新年を祝うという言い伝えが多くある。人々は大晦日にも台所の神を崇拝する。
== 台湾の伝承 ==
当日に春聯を張り替える。親戚みんな集まって昼から御馳走を準備する。ご馳走はご先祖様と神様を先に食べさせてから、人々が食べる。
食事が終わったら、親の兄弟たちが、子供たちにお年玉を配り始める。台湾ではこの日だけ、賭博が許されている。食事が終わったら、親の兄弟たちが、子供たちにお年玉を配り始める。普通は、大みそかの夜にごちそうを食べた後、大人が赤い祝儀袋にお金を入れて未成年の子どもに渡す。好運をもたらし、邪気を払うという意味が込められている。台湾ではこの日だけ、賭博が許されている。
「年」は人を食う怪獣で、「夕」とも呼ばれたことから、大みそかの夜は「'''除夕'''」(除夜)と呼ばれた。昔々、人々は「除夕」に夜を徹して大きな音を立て、「夕」を追い払っていた。その後、これが爆竹を鳴らす風習となり、今では爆竹は春節に欠かせない風物詩となっている。
==参考文献==
* wikipedia:Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8B%E3%81%BE%E3%81%A9%E7%A5%9E かまど神](最終閲覧日:24-12-17)* Wikipedia:[https://zh.wikipedia.org/wiki/%E7%81%B6%E5%90%9B 灶君](最終閲覧日:24-12-17)
** 横浜市歴史博物館, 横浜市歴史博物館, 古墳時代の生活革命-5世紀後半・矢崎山遺跡-, 公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団|埋蔵文化財センター, 2010, 2010-06-05, ncid:BB02541057
** 横浜市歴史博物館, 火の神・生命の神-古代のカマド信仰をさぐる-, 公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター, 2012, 2012-01-21, ncid:BB09027313
* [https://note.com/kamafuchi/n/nb10d55c3b030 台湾の旧正月って何をするか?] 、日本語ポンコツ(最終閲覧日:24-12-17):台湾の正月に関する習俗を分かりやすくまとめてらして、素晴らしいと思う。
* [http://www.peoplechina.com.cn/zlk/cj/202302/t20230207_800321071.html 春節(上)]、人民中国、姚任祥(最終閲覧日:12-12-17)
== 関連項目 ==
* [[サートゥルヌス]]
* [[年神]]
* [[除夜]]
* [[山𤢖]]
* [[荒神]]
* [[火男]]
{{DEFAULTSORT:かまとかみ}}
[[Category:日本神話]]
[[Category:日本神話中国神話]]
[[Category:火神]]
[[Category:農耕神]]

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