『田村将軍一代記・小野篁一代記・浦島太郎一代記』(銀花堂、明治22/1889年)は活版印刷されており、この明治20年代頃が木版本から活版本への過渡期とみなされる<ref name="urashimataro-ichidaiki1889"/><ref>{{harvp|早川|2018|p=44}}によれば[[野村銀治郎]](発行者)編。</ref>
また森林太郎([[森鷗外]])ら四名の編纂による『標準於伽文庫』(大正9また森林太郎(森鷗外)ら四名の編纂による『標準於伽文庫』(大正9/1920-1921年)があり<ref name="urashimataro-mori-etal1920"/>、近代版の代表例のひとつとして某論文でつかわれる</ref><ref>{{harvp|下澤|, 1980|p=29}}、注15, p29、注15</ref>。
=== 関敬吾撰 ===
[[関敬吾]]編『日本の昔ばなし』([[岩波文庫]])に所収される、[[香川県]][[仲多度郡]]で採集された話がある関敬吾編『日本の昔ばなし』(岩波文庫)に所収される、香川県仲多度郡で採集された話がある<ref>{{citation|和書|last=久野 |first=昭 |title=久野昭, 日本人の他界観 |publisher=, 吉川弘文館 |year=, 1997 |url=, https://books.google.co.jp/books?id=XMcEAQAAIAAJ |pages=44, p44-46}}</ref>。これは「北前の[[大浦半島|大浦]]」を舞台とする。漁師の浦島太郎は、[[いかだ]]船で釣りに出かけるが亀が何度もかかるばかりで、その都度放してやる。釣果はなしに帰途につくと、渡海舟がやってきて、乙姫のいる海中の竜宮界に連れて行かれる。結末は御伽草子と同様だが、玉手箱が三段重ねで、一段目には鶴の羽があり、二段目で白煙があがって老人となり、三段目に鏡が出て浦島太郎が自分の変わり果てようを目にすると、鶴の羽が触れて鳥の姿になって飛び回る。その浦島をみようと、乙姫が亀に変身して浜にあがってくる。これは「北前の大浦」を舞台とする。漁師の浦島太郎は、いかだ船で釣りに出かけるが亀が何度もかかるばかりで、その都度放してやる。釣果はなしに帰途につくと、渡海舟がやってきて、乙姫のいる海中の竜宮界に連れて行かれる。結末は御伽草子と同様だが、玉手箱が三段重ねで、一段目には鶴の羽があり、二段目で白煙があがって老人となり、三段目に鏡が出て浦島太郎が自分の変わり果てようを目にすると、'''鶴の羽が触れて鳥の姿になって飛び回る。その浦島をみようと、乙姫が亀に変身して浜にあがってくる'''<ref>{{Cite journal|和書|author=泉滋三郎 |date=, 1999 |url=, https://kdu.repo.nii.ac.jp/records/304 |title=, 茶の湯と日本人の自然観 |trans-title=, The Relationship between the Japanese Tea Ceremony and Japanese Nature Worship|journal=, 基礎科学論集 : 教養課程紀要 |publisher=, 神奈川歯科大学 |volume=17 |pages=13, volume17, p13-14 |, doi=:10.18924/00000298 |, CRID=:1390853649787505664}}</ref>。この話は英訳もされている<ref>{{citation|editor-last=Seki |editor-first=Keigo |others=, Robert J. Adams (tr.) |title=, Urashima Taro |work=, Folktales of Japan |publisher=, University of Chicago Press |year=, 1963 |url=, https://books.google.com?id=wInfAAAAMAAJ |pages=111, p111-114}}</ref>。
=== 英訳 ===