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627 バイト除去 、 2024年12月8日 (日)
== 私的解説 ==
石見天豊足柄姫命の伝承は、大きく分けて3つの伝承が融合しているものと考える。[[石見天豊足柄姫命]]の伝承は前述の通り、大きく分けて3つの伝承が融合しているものと考える。 その内、八束水臣津野命が関係するのは* 女神が悪しき蛇神を倒すのに[[八束水臣津野命]]の助力を借り、彼と結婚した([[燃やされた女神]])。* 女神が禁忌を破った夫の[[八束水臣津野命]]に殺された([[吊された女神]])。という2つの伝承である。後者の方は、本物語でははっきりとは書かれず、「匂わせ」的な内容となっている。前半では、八束水臣津野命は、干ばつの神と戦い、女神を助ける[[黄帝型神]]なのだが、後半は[[須佐之男命]]に似た神となって[[祝融型神]]へと変貌してしまっている。   
* 八束水臣津野命が'''干ばつ'''に対する人身御供の石見天豊足柄姫命を助ける話。八束水臣津野命が、人身御供を求める悪い蛇神(石神)を退治する話でもある。
* 石見天豊足柄姫命が、悪い蛇神(石神)に追い回されて死に、石に変じてしまった話。
* 犬神あるいは蛇神が死んで石に変じる話。
である。この2つの話が入り交じった結果、悪い蛇神は退治されて、人身御供は必要なくなったはずなのに、女神が死ぬことにだけなってしまっている、という印象を受ける。静岡県の矢奈姫神社では、人身御供を求める干ばつの猿神が退治されたはずなのに、女神を殺すことを模した祭祀が今も続けられている。なんだか、その祭祀の精神的構図が、そのまま神話で語られている感がする伝承である。'''論理的には破綻しているのだけれども、女神は殺されるためだけに殺される'''のだ。
「石見天豊'''足'''柄姫命」という女神は名前に「'''足'''」がつくため、'''犬女神'''である可能性が高いように思う。彼女の「死(石への変換)」については意味が少なくとも2重にあるように思う。
* 女神が人身御供にされて死んでしまった、という意味

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