</ref>。[[楊宗稷]]『琴学叢書』(1911-1931、全43巻)は琴の理論や琴曲32曲を含む総合的な書物である。
元々の名称は単に「琴」であったが、後に「[[胡琴]]」や「[[洋琴]]」など、琴の字の頭に別の名をつけた弦楽器と区別するために、200年以上前から「七弦琴」と呼ばれるようになった。「古琴」の呼称が用いられるようになったのは20世紀後半からである。
===現代===
戦争が原因で、[[清]]末から古琴家の人数が少なくなった 。1937年に[[上海]]の今虞琴社が行った調査によると、全中国の古琴家はただ112人<ref name="史學網">{{Cite web |url= http://www.zgyysxw.com/templates/zgyy/second.aspx?nodeid=53&page=ContentPage&contentid=271&contentpagenum=1|title=从今虞琴社的创立和早期活动透视中国近代古琴文化的转型|accessdate=2014-07-12|work= |publisher=中國音樂史學網|date=2010-07-27}}</ref>。1950年代から1960年代、[[査阜西]]は古琴家を取材し、『存見古琴曲譜輯覧』<ref name="存见古琴曲谱辑览">
{{cite book
|author = 査阜西
|date = 2007-03-01
|title = 存见古琴曲谱辑览
|publisher = 中国音乐家协会
|location = 北京
|isbn = 9787503931765
|language = zh-hans
}}
</ref>と『琴曲集成』<ref name="琴曲集成">
{{cite book
|author = 中国艺术研究院音乐研究所和北京古琴研究会编; 査阜西、呉釗整理
|date = 2010-06-21
|title = 琴曲集成
|publisher = 中华书局
|location = 北京
|isbn = 9787101073836
|language = zh-hant
}}
</ref>を編纂し、これにより古琴の再興が始まった<ref name="触摸琴史">
{{cite book
|author = 林晨
|year=2012|month=2|title = 触摸琴史
|publisher = 文化艺术出版社
|location = 北京
|isbn = 9787503951763
|language = zh-hans
}}
</ref>。そして、古琴は次第に現代の教育体系に至った。[[管平湖]]・査阜西・[[呉景略]]・顧梅羹・[[張子謙]]・衛仲楽などは[[北京]]・上海で古琴の研究と伝授が始まった。<ref name="现代琴人传">
{{cite book
|author = 凌瑞蘭
|year=2009|month=5|title = 现代琴人传
|publisher = 上海音乐学院出版社
|location = 上海
|isbn = 9787806924372
|language = zh-hans
}}
</ref>
2003年11月7日、「古琴芸術」は[[ユネスコ]]の無形文化遺産保護条約に基づく「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に掲載され<ref>{{cite web |url=http://www.unesco.org/culture/ich/index.php?lg=zh&pg=11&inscription=2&type=2 |title=UNESCO Culture Sector - Intangible Heritage - 2003 Convention |accessdate=2013-05-04 |publisher=UNESCO |date=2004-07-15 |archive-url=https://web.archive.org/web/20131205221339/http://www.unesco.org/culture/ich/index.php?lg=zh&pg=11&inscription=2&type=2 |archive-date=2013-12-05 |dead-url=no }}</ref>、2006年5月20日中国最初の「国家級非物質文化遺産」として正式登録された<ref name="国务院关于公布第一批国家级非物质文化遗产名录的通知">
{{cite web|url =http://www.ihchina.cn/inc/detail.jsp?info_id=203|accessdate =2013-06-23|title =国务院关于公布第一批国家级非物质文化遗产名录的通知|author =国务院|publisher =国务院|language =zh-hans|deadurl =yes|archiveurl =https://web.archive.org/web/20131103172006/http://www.ihchina.cn/inc/detail.jsp?info_id=203|archivedate =2013-11-03}}</ref>。
=== 日本 ===
日本には遣唐使の時代に譜とともに大陸から伝来、箏や[[和琴]]など他の[[琴|こと]]と区別して「琴(きん)」または「琴(きん)のこと」と称した。『[[懐風藻]]』には「琴」にまつわる詩が数多く詠まれている。また『[[うつほ物語]]』の清原俊蔭、『[[源氏物語]]』の光源氏など、物語の主人公が携行し奏でる場面が重要な物語要素となっている。[[平安時代]]中期頃まで演奏されていた記録が『[[日本三代実録]]』『[[吏部王記]](りほうおうき)』『[[御堂関白記]]』『御遊抄』『[[枕草子]]』に残るが、奏法が難しくまた音量の小さい楽器であったためか、結局、[[雅楽]]の編成にも加えられることなく一度断絶する。その後[[江戸時代]]に至り、[[東皐心越]]によって再び日本に伝わり、[[熊沢蕃山]]、[[荻生徂徠]]、[[浦上玉堂]]らの[[文人]]たちに愛好されたが、一般に広まることはなく再び衰微した。現代の琴学はオランダ公使の[[ロバート・ファン・ヒューリック|ファン・フーリック]](1910-1967)が[[岸辺成雄]]に教授したことから始まるものである。
古代の琴で日本に現存する代表的な琴に、唐琴として[[正倉院]]宝物の「金銀平文琴(きんぎんひょうもんのきん)」、[[法隆寺献納宝物]]の「開元琴」([[東京国立博物館]]所蔵、国宝)がある。他に、[[厳島神社]]蔵の伝[[平重衡]]所用の法花([[重要文化財]])、尾張・[[徳川義直]]の老龍吟、紀伊徳川家伝来の北宋琴・冠古(別銘「梅花断」(2019年9月北京大学王風教授による鑑定)、『集古十種』所載)、谷響、幽蘭(寛政年間)、天明三年無銘琴(4張ともに[[国立歴史民俗博物館]]蔵)などがある。
== 伝説 ==