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520 バイト追加 、 2024年10月26日 (土)
こうして見ると、ローマのサートゥルヌスとエジプトのトートは、表面的には一方は「農耕神」であり、もう一方は「書記の神、知恵の神」であって共通点がないように思えるのに、どこかに共通した性質、共通した起源があったのではないか、と推察される。古代のヨーロッパ、中近東、アフリカ北岸は「同じ名前で違う神」だったり、「違う名前で同じ神」というものが多数いて、人々もそれを承知しており、当たり前のように慣習的に習合を行っていた。
例えばエジプトのセトとローマのサートゥルヌスは「似たような名前」だけれども、セトは「嵐の神」「軍神」の性質を持ち、サートゥルヌスは「農耕神」だから異なる神のように見える。でも、セトには「'''レタスが好物だった'''」という逸話があり、レタスという植物神の性質もわずかではあるが持っていた。また、セトは性欲の象徴とされていたが、エジプトには他にミン神という男根が強調され、レタスに表象される'''農耕神'''かつ'''月神'''がおり、その性質の一部はセトと一致する。がおり、その性質の一部はセトと一致する。セトにはトートの父親とする説があるため、トートはセトから月神としての性質、理知的な神としての性質を分離して「書記の神」という職業の技術神としての性質を持たせたものといえないだろうか。月神としての性質は当然ミン神と一致する。とすれば、エジプトにおいて
でも、セトはトートの父親とする説がある。トートがセトから分かれた神であるとして、月の神でもあるトートは同じ月の神で、植物の豊穣神・農耕神であるミンと習合し、ミンはいきさつは分からないがセトとも習合しているから、総合的に見れば、'''「セト、トート、ミン」'''は「違う名前で同じ神」の一群といえる。彼らは総合的に彼らの共通の性質中にあったものの一部分を取り出し、その時代や状況に会わせた  分かれた神であるとして、月の神でもあるトートは同じ月の神で、植物の豊穣神・農耕神であるミンと習合し、ミンはいきさつは分からないがセトとも習合しているから、総合的に見れば、'''セトには嵐の神、軍神、農耕神としての性質がある'''といえ、'''サートゥルヌスと性質が一致してくる'''のである。'''「セト、トート、ミン、サートゥルヌス」のセット'''は、「同じ名前で違う神」と「違う名前で同じ神」を含み、総合的に性質は共通しているといえる。

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