アポローンの起源はギリシャ以外であると、長い間、学問の世界で考えられてきた<ref name="DDD"/>。アポローンの母レートーの名はリディアに由来し、小アジアの海岸で崇拝されていた。霊感神霊信仰は、シビュラの起源であり、最古の神霊祠の起源でもあるアナトリアからギリシャに伝わったと思われる。アッシロ・バビロニアの古い文書には、お告げ、象徴、浄化、悪魔祓いなどが登場する。これらの儀式はヒッタイト帝国に広がり、そこからギリシアにも伝わった<ref name="Nilsson563">Martin Nilsson. ''Die Geschichte der Griechische Religion Vol I'', pp. 563–564</ref>。
ホメロスは、トロイア戦争でアカイア人と戦うトロイア人の側にいるアポローンを描いている。アポローンは他の神々に比べ、ギリシア人の信頼が薄い恐ろしい神として描かれている。小アジアのウィルサ(トロイ)の守護神であった[[アパリウナス]]と関係がありそうだが、語句が完全ではない<ref>Paul Kretschmer (1936). Glotta XXIV p. 250. Martin Nilsson (1967). Vol I, p. 559.</ref>。。ホメロスのトロイの門の前にあった石は、アポローンのシンボルであった。