古典時代、民衆の宗教における主な役割は魔除けであり、そのため彼は「アポトロパイオス」(ἀποτρόπαιος、「魔除け」)、「アレクシカコス」(ἀλεξίκακος「病気を防ぐ」、v. ἀλέξω + n. κακόνから)と呼ばれていた<ref>Pausanias VIII 41, 8-IV 34, 7-Sittig. Nom P. 48. f-Aristoph. Vesp. V. 61-Paus. I 3, 4. Martin Nilsson (1967) Vol I, pp. 540, 544</ref>。アポローンはまた、癒し手としての機能に関連する多くの諡号を持っていた。よく使われる例としては、「パイオン」(παιών、文字通り「癒し手」「助け手」<ref>[https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus:text:1999.04.0062:entry=paean-harpers]: Harper's Dictionary of classical antiquity</ref>)、「エピクーリョス」(Đπικούριος、「助ける」)、「オウリオ」(οὔλιος、「癒し手、悪意」<ref>LSJ, ou/lios、οὔλιος、shortref.</ref>)、「ロイミオ」(λοίμιος、「ペストの」)等がある。後世の作家は、"paion"(通常 "Paean "と綴る)という言葉は、癒しの神としてのアポロンの単なる諡号になったと考えている<ref>Graf, Fritz, https://books.google.com/books?id=it9n9_I-UOkC&pg=PA66, Apollo, Taylor & Francis, 2008, isbn:978-0-203-58171-1, page66</ref>。
「癒し手」としての側面を持つアポロンは、独自の信仰を持たなかった原始神ペアン(Παιών-Παιήων)に通じるものがある。