* '''[[イシャラ]]''':イシュタルとの関連から<ref>Asher-Greve, Westenholz, 2013, p134</ref>、シリアの女神イシャラはメソポタミアにおけるイシュタル(およびナナヤ)と同様に「愛の女性」としてみなされるようになった<ref>Murat, 2009, p176</ref><ref>Wiggermann, 2010, p417</ref>。しかし、フルリ・ヒッタイトの文献では、イシャラは代わりに冥界の女神アラーニと結び付けられ、さらに誓いの女神として機能した<ref>Murat, 2009, p176</ref><ref>Taracha, 2009, p124, 128</ref>。
* '''[[ナナヤ]]''':というのも、アッシリア学者のフランス・ウィッガーマンによれば、ナナヤの名前はもともとイナンナの呼称であった(おそらく「私のイナンナ!」という呼びかけの役割を果たした)ため、イナンナと非常に密接な関係にある女神であった<ref>Wiggermann, 2010, p417</ref>。ナナヤはエロティックな恋愛に関連していたが、やがて戦争的な側面も持つようになる(「ナナヤ・ユルサバ」)<ref>Asher-Greve, Westenholz, 2013, p282</ref>。ラルサではイナンナの機能は事実上3つの人格の間で分割され、イナンナ自身、愛の女神としてのナナヤ、星女神としてのニンシアンナからなる三位一体として崇拝された<ref>Asher-Greve, Westenholz, 2013, p92</ref>。イナンナ/イシュタルとナナヤは、しばしば詩の中で偶然あるいは意図的に混同された<ref>Asher-Greve, Westenholz, 2013, p116-117; 120</ref>。
* '''[[ニネンガル]]''':当初は独立した存在であったが、古バビロニア時代から「ニネンガル」がイナンナの称号として使われ、神名帳では通常ニンシアンナと並んで「イナンナ・グループ」の一員となった。