=== アポロドーロス(ビブリオテーケー) ===
対してアポロドーロスはテューポーンとゼウスの戦いの全貌を次のように語っている。テューポーンはオリュムポスに戦いを挑み、天空に向けて突進した。迫りくるテューポーンを見た神々は恐怖を感じ、動物に姿を変えて[[エジプト]]に逃げてしまったという{{Sfnp|対してアポロドーロスはテューポーンとゼウスの戦いの全貌を次のように語っている。テューポーンはオリュムポスに戦いを挑み、天空に向けて突進した。迫りくるテューポーンを見た神々は恐怖を感じ、動物に姿を変えてエジプトに逃げてしまったという<ref>アポロドーロス・高津|, 1953|loc=, 第1巻 6・3}}</ref>。それゆえ、エジプトの神々は動物の姿をしているともいわれる。
これに対し、ゼウスは雷霆や[[ダイヤモンド|金剛]]の鎌を用いて応戦した。ゼウスは離れた場所からは雷霆を投じてテューポーンを撃ち、接近すると金剛の鎌で切りつけた。激闘の末、[[シリア]]の{{仮リンク|カシオス山|en|Jebel Aqra}}へ追いつめられたテューポーンはそこで反撃に転じ、ゼウスを締め上げて金剛の鎌と雷霆を取り上げ、手足の腱を切り落としたうえ、[[デルポイ]]近くの[[コーリュキオン洞窟]]<ref group="注">コーリュキオン洞窟({{lang-grc-short|Κωρύκιον ἄντρον}}〈Kōrykion antron;コーリュキオン・アントロン〉、[[:en:Corycian Cave]])</ref> に閉じ込めてしまう。そしてテューポーンはゼウスの腱を熊の皮に隠し、番人として半獣の竜女[[デルピュネー]]を置き、自分は傷の治療のために母ガイアの下へ向かった。