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1,322 バイト追加 、 2024年10月29日 (火)
「同じ名前で違う神」群を挙げてみる。彼の子音は「V+T+M(N)」だ。それはオーディン(北欧神話)、ウルスラグナ(イラン神話)、ヴァハグン(Vahagn、アルメニア神話)、ワステュルジ(カフカス・オセット族)、ヴァーユ(インド神話)、ヴァーユ・ヴァータ(Vayu-Vata、イラン神話)、ヴリトラ(インド神話)、ヴリトラハン(インドラの別名)、ヴァジュラ(インド神話)、ヴォーロスとヴェーレス(スラヴ神話)など。
ヴァーユはインド神話の「風の神」であり、日本には仏教と共に入ってきて「風神」とされる。彼には「叡智の神」としての側面があったと思われ、それが息子神のハヌマーンとして分離している。ヴァータはイラン神話の風の神である。ヴァーユは雷神インドラと密接に関連しており、その車には御者としてインドラ神も乗ることがあるという<ref name="神の文化史事典p100" /><ref name="インド神話伝説辞典p66" />日本人にも「風神」「雷神」が並び立つ図はなじみが深い。(ただし仏教のインドラは帝釈天と呼ばれる。)ヴリトラは「巨大な蛇の怪物」と言われ、水をせき止めて干ばつを起こしたため、インドラの持つ金剛杵(ヴァジュラ、雷を落とす杖)で退治される。インドラは「ヴリトラを倒した者」という意味で「ヴリトラハン」と名乗るようになる。ウルスラグナはゾロアスター教で「勝利を与える軍神」と呼ばれる。ウスラグナのアルメニア版がヴァハグンであって、ヴァハグンはヴィシャップというドラゴンを殺す。インドラはゾロアスター教では「ダエーワ(悪魔)」に分類されるけれども、悪竜蛇を倒した神の側面はヴリトラハンとして分離され、良き軍神・英雄神として残されたのかもしれない。北欧神話ではオーディンはヨルムンガンドという悪蛇と関わるし、神々はこの蛇と戦う。また北欧神話のシグルズはファーヴニルという竜を倒す。ヴリトラは「巨大な蛇の怪物」と言われ、水をせき止めて干ばつを起こしたため、インドラの持つ金剛杵(ヴァジュラ、雷を落とす杖)で退治される。インドラは「ヴリトラを倒した者」という意味で「ヴリトラハン」と名乗るようになったとのことだ。 ウルスラグナはゾロアスター教で「勝利を与える軍神」と呼ばれる。ウルスラグナの名は「ヴリトラハン」に近いように思える。管理人は、「ヴリトラハン」とは「ヴァーユ+ハヌマーン」という名で、ヴァーユとハヌマーンを合成した名かもしれないし、元々「ヴリトラハン」という名が先にあって、それがヴァーユとハヌマーンに別れたのかもしれない、と考える。管理人はおそらく後者だと思う。ゾロアスター教の神々と名を比較すると ヴァーユ ー ヴァータヴリトラハン ー ウォフ・マナフ (Vohu Manah)、バフマン (Bahman) ハヌマーン となり、猿の神ハヌマーンだけ対応するメジャーな神がいないように思うからだ。ヴァーユとヴリトラハンはインド・イラン共通時代以前に別れ、インド側に別れたあとに、ヴリトラハンからハヌマーンに別れたのだと考える。善神(アムシャ・スプンタ)の一柱であるウォフ・マナフ (Vohu Manah)には「動物の守護神」としての性格があり、それがハヌマーンという猿神へと変化したのではないだろうか。ヴリトラハンはインドラの別名ではなくて、ヴァーユの別名であり、怪物を倒すことから、性質が軍神よりになり、ヴァーユと一心同体であったインドラにその名が後に移されたものと考える。 ウスラグナのアルメニア版がヴァハグンであって、ヴァハグンはヴィシャップというドラゴンを殺す。インドラはゾロアスター教では「ダエーワ(悪魔)」に分類されるけれども、悪竜蛇を倒した神の側面はヴリトラハンとして分離され、良き軍神・英雄神として残されたのかもしれない。北欧神話ではオーディンはヨルムンガンドという悪蛇と関わるし、神々はこの蛇と戦う。また北欧神話のシグルズはファーヴニルという竜を倒す。
ファーヴニル・ヴィシャップ・ヴリトラ

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