<blockquote>サートゥルヌス神を祝した古代ローマの祭であるサートゥルナーリア祭(Saturnalia)は12月17日から12月23日まで行われた。サートゥルヌスの神殿では、サートゥルヌス像に普段結ばれていた縄を解き、その年が終わるまでそのままにしておいた。神殿前には生贄を置く長いすが設置された。そして人々も互いにプレゼントを贈り合った。また、この期間だけ奴隷とその主人がこ擬似的に役割を入れ替えてお祭り騒ぎを行うなどした。 蝋燭が灯され、あらゆる愉快な遊びが行われた。(Wikipediaより)</blockquote>
とのことである。ローマは狼を大母に持つ国なので、サートゥルヌスのトーテムも狼である、とは言えないだろうか。これは当然中国神話の「天狗」のことを指す。彼が普段縄でつながれているのは、サートゥルヌスが天空の秩序を乱す彗星や流星だからである。彼がうかつに出歩いて太陽や月を不必要に食い荒らされては困るのだ。しかし、冬至の時期は太陽の力(火)をサートゥルヌスに移す時期で、彼の力が強まる時期でもある。祭の時期に蝋燭がともされるのは、それが「'''サートゥルヌスに移された太陽の火'''」であることを示すのではないだろうか。サートゥルヌスは生け贄を得て更にその力を増し、人々は自らもサートゥルヌスに倣って、互いにプレゼント(小さな生け贄)を捧げ合うし、この時期だけ社会の秩序を乱して、「'''秩序を乱す神'''」であるサートゥルヌスの時期としたのであろう。農耕神であれば、季節の秩序をむしろ守る神でありそうなものだが、彼は単なる「'''農業の技術者'''」であって、世界の秩序を守る点は「天狗」らしく無頓着であるといえる。」であって、世界の秩序を守る点は「天狗」らしく無頓着であるといえる。サートゥルヌスは「我が子を食らう神である」という神話を持ち、そこに性差はない。それは何故だろうか。 === ネイト・エジプト神話 ====ネイトは古代エジプトの大母で、戦いと狩猟の女神であり、機織りの女神ともされ、彼女のトーテムの一つはライオンとされた。彼女の顔を見たことのある者はいない、とされた。 <blockqquote>ヘロドトスによれば「ランプ祭」(Feast of Lamps)と呼ばれる大きな祭りが毎年開催され、戸外に一晩中多数の明かりを灯したという。ネイトは、守護するカノプス壷に寄ってくる悪霊に矢を放って追い払うとされた。 (Wikipediaより) </blockqquote> ネイトが猛獣のトーテムを持ち、狩の女神でもあることは、その起源が農耕・牧畜が開始される前の、狩猟採集の時代にまで遡るものとはいえないだろうか。農耕神であるサートゥルヌスよりも起源が古い神といえる。しかし、その顔が隠れていて見えない点は「魔眼」持ちであり、夜に明かりを灯して祀られる点は、「太陽から力を得て灯るサートゥルヌスの祭祀」を思わせる。彼女が弓矢で魔を追い払う点は、そこにのみわずかに苗族の「鶏英雄」あるいは中国神話の羿の姿をうかがわせるように思う。
=== 竹取物語・日本の伝承 ===