ディヴ

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ディヴ(Persian: Dīv: دیو)とは、中東の伝承の中の怪物である[1]。ディヴの多くはペルシャ神話に由来し、イスラム教と融合して、アルメニア、トルコ[2]、アルバニアなどの周辺文化に広がった[3]。イスラム教の正典には明記されていないが、他の超自然的な生き物と同じように、多くのイスラム教徒にその存在が受け入れられていた[4]。ディヴの体格は人間のようだが巨大で、頭には2本の角があり、歯はイノシシの牙のようである、と言われている。強力で残忍、冷徹な彼らは、人肉の味を特に好む[5]。ある者は石のような原始的な武器しか使わないが、より洗練されていて、鎧を身につけ、金属製の武器を使う戦士のような装備をしている者もいる。野暮ったい外見とは裏腹に、その肉体的な強さに加え、魔法で敵を打ち負かし、悪夢を送り込む魔術の使い手も少なくない[6]

ディヴの起源は、後にペルシアの宗教で悪魔化されたヴェーダの神々(デーヴァ)にあると思われるが、議論の余地がある。フェルドウスィーの10世紀の『シャー・ナーメ(王書)』では、ディヴはすでに、後の民話でおなじみの、ほぼ人間の形をした超自然的な力を持つ邪悪な存在であり、ディブは超自然的な強さと力を持つ醜い悪魔として描写されているが、それでも時には魔術師の命令に従わざるを得ないこともある。


参照

  1. Friedl, E. (2020). Religion and Daily Life in the Mountains of Iran: Theology, Saints, People. Vereinigtes Königreich: Bloomsbury Publishing. p. 85
  2. Karakurt, Deniz, 2011, Türk Söylence Sözlüğü, https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/00/TurkSoylenceSozlugu.pdf , Turkish Mythological Dictionary, page= 90, isbn=9786055618032 (OTRS: CC BY-SA 3.0)
  3. Elsie, Robert, 2007, Albanian Tales , https://books.google.com/books?id=w9KEk9wQPjkC&pg=PA24 , Haase, Donald , The Greenwood Encyclopedia of Folktales and Fairy Tales , volume=1: A–F , =Westport, Conn., Greenwood Publishing Group, page=24 , isbn=9780313049477 , oclc=1063874626
  4. Tobias Nünlist Dämonenglaube im Islam Walter de Gruyter GmbH & Co KG, 2015 ISBN 978-3-110-33168-4 p. 34 (German)
  5. Seyed Reza Ebrahimi1 and Elnaz Valaei Bakhshayesh Manifestation of Evil in Persian Mythology from the Perspective of the Zoroastrian Religion p. 7
  6. Encyclopedia, DĪV, http://www.iranicaonline.org/articles/div , encyclopedia=Encyclopædia Iranica, date=28 November 2011, 15 December 1995, volume=VII, Fasc. 4, pages=428–431, 25 February 2020