「多伎都比古命」の版間の差分
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2024年12月15日 (日) 15:34時点における版
多伎都比古命(たきつひこのみこと)は天御梶日女命と阿遅鉏高日子根神の子神である。瀧津彦命とも書く。
祀る神社
立石神社
島根県出雲市坂浦町にある神社。通称「たていわさん」と呼ばれている石神である。雨乞いの神様として知られており、ここで祈祷すると必ず雨が降ってきたという言い伝えがある。社殿は無く、高さ10数メートルもある3つの巨大な岩そのものがご神体である[1]。
滝神社
京都府南丹市美山町向山にある神社。「滝神社は室町時代初期の貞治5年(1367年)に創建された瀧津彦命(たきつひこのみこと)を祀る村の鎮守である。滝神社は大野ダムの建設により移築されている[2]。」とのこと。
私的解説
この神は「多久」とか「田子」という地名に関する神のように考える。ただし、島根県や京都府あたりまでにしか祭神としてみられず、京都府あたりから年神に置き換わっている印象を受ける。
また、「たていわ」という言葉は、武五百建命(たけいおたけのみこと)(初代信濃国造)、健磐龍命(たけいわたつのみこと)(初代阿蘇国造の父)と類似した名のように感じる。本来、雨乞いの際に人身御供を立てていた、と思われるような伝承はなかったのだろうか、と考える。
関連項目
- 天御梶日女命:母女神である
- 阿遅鉏高日子根神:父神である
- 曙立王:多伎都比古命を皇室の系譜に組み込むための別名ではないだろうか。
- 出雲建:この神の別名である飯入根は兄に殺される。多伎都比古命を出雲系の系譜に組み込むための別名ではないだろうか。
- 意岐萩神:諏訪信仰などで阿遅鉏高日子根神に相当する悪の犬神ではないだろうか。雨乞いの神でもある。