「ベンヌ」の版間の差分

提供: Bellis Wiki3
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(同じ利用者による、間の61版が非表示)
1行目: 1行目:
[[ファイル:Bennu bird.png|thumb|ベンヌ。]]
+
[[ファイル:Bennu bird.png|thumb|[[アテフ冠]]をかぶったベンヌ。]]
'''ベンヌ'''('''Bennu''')、'''ベヌウ'''、'''ベヌ'''とは、エジプト神話に伝わる不死の霊鳥。
+
'''ベンヌ'''('''Bennu'''、/bɛnu/)<ref>dict.com, Bennu</ref>、'''ベヌウ'''、'''ベヌ'''とは、エジプト神話に伝わる不死の霊鳥。ベンヌは、エジプト神話で太陽、創造、再生と結びついている。ベンヌはギリシャ神話で発展した不死鳥伝説の原型かもしれない。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
 
エジプト語の「立ち上がる者(ウェベン)」が由来とされる。「鮮やかに舞い上がり、そして光り輝く者」、「ラーの魂」、「自ら生まれた者」または、「記念祭の主」などの肩書きを持つ。
 
エジプト語の「立ち上がる者(ウェベン)」が由来とされる。「鮮やかに舞い上がり、そして光り輝く者」、「ラーの魂」、「自ら生まれた者」または、「記念祭の主」などの肩書きを持つ。
  
主に長い嘴をした黄金色に輝く[[アオサギ|青鷺]]で、他に[[ツメナガセキレイ|爪長鶺鴒]]、赤と金の羽がある[[鷲]]とも言う。稀なケースでは、鷺の頭をした人間の姿で表された。
+
主に長い嘴をした黄金色に輝く青鷺(アオサギ)で、他に爪長鶺鴒(ツメナガセキレイ)、赤と金の羽がある鷲(ワシ)とも言う。稀なケースでは、鷺の頭をした人間の姿で表された。
  
太陽信仰と関連付けられた[[ワニナシ|イシェドの木]](ギリシアでは、ペルセア。)にとまる聖鳥。[[アトゥム]]、[[ラー]]、[[オシリス]]の魂であるとも考えられている。
+
太陽信仰と関連付けられた[[イシェドの木]](ギリシアでは、ペルセア。)にとまる聖鳥。アトゥム、ラー、オシリスの魂であるとも考えられている。
  
 
== 神話 ==
 
== 神話 ==
アトゥムあるいは、ラーは、この世の始めに混沌または、原初の海[[ヌン]]からベンヌの姿で(自生的に)誕生し、原初の丘「タァ・セネン」もしくは、「[[ベンベン]]」の上に舞い降りたという。あるいは、原初の海に沈んでいた太陽(の卵)が原初の丘に揚がった時にベンヌが太陽を抱いて暖めて孵化させたともされる。なお、この原初の丘を神格化したものが[[タテネン]]である。この世の最初に誕生した鳥である事からベンヌの鳴き声により、この世の時間が開始されたともされる。
+
エジプト神話では、ベンヌは自らを創造した存在で、世界の創造に一役買ったとされている。ベンヌはラーの''バー(魂)''であり、アトゥムの創造的な行動を可能にしたと言われている<ref name="Hart">Hart , George , The Routledge Dictionary of Egyptian Gods and Goddesses , Second , New York , Routledge , 2005 , pages:48–49 , isbn:0-415-34495-6</ref>。アトゥムあるいは、ラーは、天地創造の前、この世の始めに混沌または、原初の海ヌンからベンヌの姿で(自生的に)誕生し、ヌンの水の上を飛び、原初の丘「タァ・セネン」もしくは、「ベンベン」の上に舞い降りたという<ref>このような信仰は既に第1王朝の頃には存在していたようである。</ref>。あるいは、原初の海に沈んでいた太陽(の卵)が原初の丘に揚がった時にベンヌが太陽を抱いて暖めて孵化させたともされる。なお、この原初の丘を神格化したものがタテネンである。この世の最初に誕生した鳥であるベンヌの鳴き声が、天地創造の本質を決定する呼び声となり、'''この世の時間が開始された'''ともされる。
  
太陽と同じように毎朝生まれ夕暮れと共に死んで次の朝に再び生き返るとされた。生と死を繰り返すことからオシリスとも関連付けられた。
+
太陽と同じように毎朝生まれ夕暮れと共に死んで次の朝に再び生き返るとされた。ベンヌは再生の象徴であり、生と死を繰り返すことからオシリスとも関連付けられた<ref name="Wilkinson">Wilkinson , Richard H. , The Complete Gods and Goddesses of Ancient Egypt , London , Thames & Hudson , 2003 , [https://archive.org/details/completegodsgodd00wilk_0/page/212 212] , isbn:0-500-05120-8 , url-access:registration , https://archive.org/details/completegodsgodd00wilk_0/page/212</ref>。
  
[[ホルス]]及び[[ギリシア]]の[[フェニックス]]のモデルとも言われる。
+
ベンヌの称号には「自ら存在するようになった者<ref name="Hart"/>」、「ジュビレ(Jubilee)の主」というものがあり、これはベンヌが太陽のように定期的に自己更新していると考えられていたことに由来する<ref name="Wilkinson"/>。その名前は、「輝きを増す」「輝く」という意味のエジプト語の動詞「wbn」に関連している<ref name="Hart"/>。
 +
 
 +
ホルス及びギリシアのフェニックスのモデルとも言われる。
 +
 
 +
== 造形 ==
 +
古王国時代<ref>紀元前2686年頃 - 紀元前2185年前後。エジプト第3~第6王朝にかけて。</ref>のピラミッド・テキストには、アトゥムのシンボルとして「bnw」が登場するが、これはベンヌの原型であった可能性がある。この言葉には鳥のヒエログリフが使われているが、それは間違いなくサギではなく、小さなさえずる鳥である。古い「エジプト語辞典」では、この小さなさえずる鳥をキセキレイではないかと推測しているが、明確な理由は記されていない<ref name="Hart"/>。しかし、ベルリンのエーゲ海博物館に所蔵されている古王国時代第5王朝のニウセルラー王<ref>古王国時代第5王朝第6代ファラオ。統治期間 前2453〜2422年頃。</ref>の太陽神殿から出土した石灰岩の浮彫り壁片に描かれている「bn.t」という単語の綴りに使われている鳥は、この鳥の壁画の体の大部分に青灰色の絵具の痕跡がはっきりと見られ、キセキレイとは別の種類の鳥であることは間違いない。形や色からして、むしろカワセミ(Alcedo atthis)のようだが、この鳥には「hn.t<y'= lit. hn.t<y'=『運河のもの』」という別の名前が使われていた。オレンジ色(茶色)は、本来この鳥の姿にはないものである。オレンジ色(茶色)は白い石灰岩の自然な汚れによるもので、鳥に塗られた青い絵の具の層の上にあることを示している。このように鳥を識別することの利点は、水面を低く飛びながら大きな声で鳴くカワセミは、ヘリオポリスの創造神アトゥムが、世界を創造し始めるために、ヌンと呼ばれる最初の暗い水面から上昇したという神話の例として、妥当であることが分かる、ということだろう。もしそうなら、このカワセミの「bnw」または「bn.t」は、後世の創造神アムンの神話・信仰対象であるナイルガチョウ(例えば「smn」)の声とよく一致し、静水上の原始の暗闇で大きな声で鳴いて、その声ですべての創造物を生み出すのだ、と想像される。
 +
 
 +
新王国時代の壁画では、ベンヌは長いくちばしと2つの羽の紋章を持つ巨大な灰色のサギの姿で描かれています。ベンヌはベンベン石(ラーの意、ピラミッドの頂上石の名)に止まっている姿や、柳の木(オシリスの意)に止まっている姿で描かれることもある。オシリスとの関係から、ベンヌは太陽円盤の代わりに[[アテフ冠]]をかぶることもある<ref name="Wilkinson"/>。
 +
 
 +
== 可能性のあるモデル ==
 +
比較的最近まで、アラビア半島に今は絶滅した大型のサギの一種が生息していた。その鳥にはベンヌと多くの共通点があった。新王国時代の古代エジプト人はこれをベンヌのモデルにしたかもしれない<ref>Reflections on prehistoric life at Umm An-Nar (Trucial Oman) based on faunal remains from the third millennium B.C. , Hoch , Ella , 1977 , South Asian Archaeology 1977 , M. Taddei ,pages:589–638 , Fourth International Conference of the Association of South Asian Archaeologists in Western Europe</ref>。
 +
 
 +
== 信仰 ==
 +
[[File:Fenix bennu.jpg|thumb|古代エジプトのパピルスに描かれた、太陽円盤を身につけたベンヌ。]]
 +
アトゥムやラーと同様に、ベンヌ神ヘリオポリスの神殿で信仰されたのだろう<ref name="Wilkinson"/>。ベンヌは、再生のシンボルとして、葬儀用のスカラベのお守りにも描かれている<ref name="Hart"/>。
 +
 
 +
== ギリシャのフェニックスとの関連性 ==
 +
紀元前5世紀、ギリシャの歴史家ヘロドトスは、エジプトの風習や伝統について書き、ヘリオポリスの人々が「フェニックス」のことを説明したと書いている。人々によると、フェニックスは死ぬまでに500年生き、再生し、父の死体のためにミルラ(没薬)入りの葬儀用卵を作り、ヘリオポリスの太陽神殿に運んだという<ref name="Lecocq">Lecocq , Françoise , L’œuf du phénix. Myrrhe, encens et cannelle dans le mythe du phénix , Schedae , 6 , 1: L‘animal et le savoir, de l’Antiquité à la Renaissance , 2009 , pages:73–106</ref>。ヘロドトスはフェニックスを、太陽を思わせる赤と金の羽を持つ鷲に例えている<ref name="Wilkinson"/>。
 +
 
 +
ヘロドトス以後、長い時間をかけて、ベンヌは最終的にギリシャのフェニックスと関連づけられ、死にゆく火の鳥、薪、灰というテーマがギリシャの伝統の中で発展していった。
 +
 
 +
「フェニックス(phoenix)」という名前は「ベンヌ」に由来する可能性があり、その再生と太陽との結びつきはベンヌに関する信仰と似ているが、エジプトの資料には神の死に方ついては書かれていない<ref name="Hart"/>。
 +
 
 +
== 鳥の学名に選ばれた点 ==
 +
紀元前1500年頃に絶滅したと考えられている、人間大の巨大なサギ類の遺骨がアラブ首長国連邦で発見された<ref>https://www.wondermondo.com/wonders-of-united-arab-emirates/ , 20 October 2020 , WONDERS OF THE UNITED ARAB EMIRATES , Wondermondo</ref>。コペンハーゲン大学地質学博物館の考古学者エラ・ホーチ博士は、この種を「ベンヌサギ(Bennu heron、''Ardea bennuides'')」と命名した<ref>Shuker , Karl , GIANT BIRDS FROM THE TOMBS OF THE PHARAOHS , http://karlshuker.blogspot.com/2016/05/giant-birds-from-tombs-of-pharaohs.html , karlshuker.blogspot.com , 9 March 2021 , 31 May 2016</ref>。
  
 
== 派生 ==
 
== 派生 ==
2013年5月1日には、NASAの小惑星探査機[[オサイリス・レックス]]が探査を行う小惑星[[(101955)_1999_RQ36|1999 RQ36]]に公募によって、このベンヌと言う名前が与えられたことが発表された。
+
2013年5月1日には、NASAの小惑星探査機オサイリス・レックスが探査を行う小惑星(101955)_1999_RQ36に公募によって、このベンヌと言う名前が与えられたことが発表された。
 +
 
 +
== 関連項目 ==
 +
* [[イシェドの木]]
 +
* [[フマ]]
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
 
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%8C ベンヌ]
 
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%8C ベンヌ]
* 草野巧 『幻想動物事典』 新紀元社、1997年、281頁。
+
** 草野巧 『幻想動物事典』 新紀元社、1997年、281頁。
 +
* Wikipedia:[https://en.wikipedia.org/wiki/Bennu Bennu]
  
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==
29行目: 58行目:
 
[[Category:鳥]]
 
[[Category:鳥]]
 
[[Category:不死鳥]]
 
[[Category:不死鳥]]
 +
[[Category:太陽鳥]]

2022年3月29日 (火) 08:21時点における最新版

アテフ冠をかぶったベンヌ。

ベンヌBennu、/bɛnu/)[1]ベヌウベヌとは、エジプト神話に伝わる不死の霊鳥。ベンヌは、エジプト神話で太陽、創造、再生と結びついている。ベンヌはギリシャ神話で発展した不死鳥伝説の原型かもしれない。

概要[編集]

エジプト語の「立ち上がる者(ウェベン)」が由来とされる。「鮮やかに舞い上がり、そして光り輝く者」、「ラーの魂」、「自ら生まれた者」または、「記念祭の主」などの肩書きを持つ。

主に長い嘴をした黄金色に輝く青鷺(アオサギ)で、他に爪長鶺鴒(ツメナガセキレイ)、赤と金の羽がある鷲(ワシ)とも言う。稀なケースでは、鷺の頭をした人間の姿で表された。

太陽信仰と関連付けられたイシェドの木(ギリシアでは、ペルセア。)にとまる聖鳥。アトゥム、ラー、オシリスの魂であるとも考えられている。

神話[編集]

エジプト神話では、ベンヌは自らを創造した存在で、世界の創造に一役買ったとされている。ベンヌはラーのバー(魂)であり、アトゥムの創造的な行動を可能にしたと言われている[2]。アトゥムあるいは、ラーは、天地創造の前、この世の始めに混沌または、原初の海ヌンからベンヌの姿で(自生的に)誕生し、ヌンの水の上を飛び、原初の丘「タァ・セネン」もしくは、「ベンベン」の上に舞い降りたという[3]。あるいは、原初の海に沈んでいた太陽(の卵)が原初の丘に揚がった時にベンヌが太陽を抱いて暖めて孵化させたともされる。なお、この原初の丘を神格化したものがタテネンである。この世の最初に誕生した鳥であるベンヌの鳴き声が、天地創造の本質を決定する呼び声となり、この世の時間が開始されたともされる。

太陽と同じように毎朝生まれ夕暮れと共に死んで次の朝に再び生き返るとされた。ベンヌは再生の象徴であり、生と死を繰り返すことからオシリスとも関連付けられた[4]

ベンヌの称号には「自ら存在するようになった者[2]」、「ジュビレ(Jubilee)の主」というものがあり、これはベンヌが太陽のように定期的に自己更新していると考えられていたことに由来する[4]。その名前は、「輝きを増す」「輝く」という意味のエジプト語の動詞「wbn」に関連している[2]

ホルス及びギリシアのフェニックスのモデルとも言われる。

造形[編集]

古王国時代[5]のピラミッド・テキストには、アトゥムのシンボルとして「bnw」が登場するが、これはベンヌの原型であった可能性がある。この言葉には鳥のヒエログリフが使われているが、それは間違いなくサギではなく、小さなさえずる鳥である。古い「エジプト語辞典」では、この小さなさえずる鳥をキセキレイではないかと推測しているが、明確な理由は記されていない[2]。しかし、ベルリンのエーゲ海博物館に所蔵されている古王国時代第5王朝のニウセルラー王[6]の太陽神殿から出土した石灰岩の浮彫り壁片に描かれている「bn.t」という単語の綴りに使われている鳥は、この鳥の壁画の体の大部分に青灰色の絵具の痕跡がはっきりと見られ、キセキレイとは別の種類の鳥であることは間違いない。形や色からして、むしろカワセミ(Alcedo atthis)のようだが、この鳥には「hn.t<y'= lit. hn.t<y'=『運河のもの』」という別の名前が使われていた。オレンジ色(茶色)は、本来この鳥の姿にはないものである。オレンジ色(茶色)は白い石灰岩の自然な汚れによるもので、鳥に塗られた青い絵の具の層の上にあることを示している。このように鳥を識別することの利点は、水面を低く飛びながら大きな声で鳴くカワセミは、ヘリオポリスの創造神アトゥムが、世界を創造し始めるために、ヌンと呼ばれる最初の暗い水面から上昇したという神話の例として、妥当であることが分かる、ということだろう。もしそうなら、このカワセミの「bnw」または「bn.t」は、後世の創造神アムンの神話・信仰対象であるナイルガチョウ(例えば「smn」)の声とよく一致し、静水上の原始の暗闇で大きな声で鳴いて、その声ですべての創造物を生み出すのだ、と想像される。

新王国時代の壁画では、ベンヌは長いくちばしと2つの羽の紋章を持つ巨大な灰色のサギの姿で描かれています。ベンヌはベンベン石(ラーの意、ピラミッドの頂上石の名)に止まっている姿や、柳の木(オシリスの意)に止まっている姿で描かれることもある。オシリスとの関係から、ベンヌは太陽円盤の代わりにアテフ冠をかぶることもある[4]

可能性のあるモデル[編集]

比較的最近まで、アラビア半島に今は絶滅した大型のサギの一種が生息していた。その鳥にはベンヌと多くの共通点があった。新王国時代の古代エジプト人はこれをベンヌのモデルにしたかもしれない[7]

信仰[編集]

古代エジプトのパピルスに描かれた、太陽円盤を身につけたベンヌ。

アトゥムやラーと同様に、ベンヌ神ヘリオポリスの神殿で信仰されたのだろう[4]。ベンヌは、再生のシンボルとして、葬儀用のスカラベのお守りにも描かれている[2]

ギリシャのフェニックスとの関連性[編集]

紀元前5世紀、ギリシャの歴史家ヘロドトスは、エジプトの風習や伝統について書き、ヘリオポリスの人々が「フェニックス」のことを説明したと書いている。人々によると、フェニックスは死ぬまでに500年生き、再生し、父の死体のためにミルラ(没薬)入りの葬儀用卵を作り、ヘリオポリスの太陽神殿に運んだという[8]。ヘロドトスはフェニックスを、太陽を思わせる赤と金の羽を持つ鷲に例えている[4]

ヘロドトス以後、長い時間をかけて、ベンヌは最終的にギリシャのフェニックスと関連づけられ、死にゆく火の鳥、薪、灰というテーマがギリシャの伝統の中で発展していった。

「フェニックス(phoenix)」という名前は「ベンヌ」に由来する可能性があり、その再生と太陽との結びつきはベンヌに関する信仰と似ているが、エジプトの資料には神の死に方ついては書かれていない[2]

鳥の学名に選ばれた点[編集]

紀元前1500年頃に絶滅したと考えられている、人間大の巨大なサギ類の遺骨がアラブ首長国連邦で発見された[9]。コペンハーゲン大学地質学博物館の考古学者エラ・ホーチ博士は、この種を「ベンヌサギ(Bennu heron、Ardea bennuides)」と命名した[10]

派生[編集]

2013年5月1日には、NASAの小惑星探査機オサイリス・レックスが探査を行う小惑星(101955)_1999_RQ36に公募によって、このベンヌと言う名前が与えられたことが発表された。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • Wikipedia:ベンヌ
    • 草野巧 『幻想動物事典』 新紀元社、1997年、281頁。
  • Wikipedia:Bennu

参照[編集]

  1. dict.com, Bennu
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 Hart , George , The Routledge Dictionary of Egyptian Gods and Goddesses , Second , New York , Routledge , 2005 , pages:48–49 , isbn:0-415-34495-6
  3. このような信仰は既に第1王朝の頃には存在していたようである。
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 Wilkinson , Richard H. , The Complete Gods and Goddesses of Ancient Egypt , London , Thames & Hudson , 2003 , 212 , isbn:0-500-05120-8 , url-access:registration , https://archive.org/details/completegodsgodd00wilk_0/page/212
  5. 紀元前2686年頃 - 紀元前2185年前後。エジプト第3~第6王朝にかけて。
  6. 古王国時代第5王朝第6代ファラオ。統治期間 前2453〜2422年頃。
  7. Reflections on prehistoric life at Umm An-Nar (Trucial Oman) based on faunal remains from the third millennium B.C. , Hoch , Ella , 1977 , South Asian Archaeology 1977 , M. Taddei ,pages:589–638 , Fourth International Conference of the Association of South Asian Archaeologists in Western Europe
  8. Lecocq , Françoise , L’œuf du phénix. Myrrhe, encens et cannelle dans le mythe du phénix , Schedae , 6 , 1: L‘animal et le savoir, de l’Antiquité à la Renaissance , 2009 , pages:73–106
  9. https://www.wondermondo.com/wonders-of-united-arab-emirates/ , 20 October 2020 , WONDERS OF THE UNITED ARAB EMIRATES , Wondermondo
  10. Shuker , Karl , GIANT BIRDS FROM THE TOMBS OF THE PHARAOHS , http://karlshuker.blogspot.com/2016/05/giant-birds-from-tombs-of-pharaohs.html , karlshuker.blogspot.com , 9 March 2021 , 31 May 2016