「兎上命」の版間の差分
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2024年12月19日 (木) 12:42時点における最新版
兎上命(うかみのみこと)は、『常陸国風土記』によると、薩都里の土雲を討ち「よく殺さしめて福(さち)なるかも」といい、佐都(薩都)の地名となった。
薩都神社[編集]
薩都神社(さとじんじゃ、あるいはさつじんじゃ)。祭神は立速日男命(またの名を速経和気命)です。記紀などに名はなく、常陸国風土記と社伝にのみ伝わる祭神である。社伝の『佐都大明神成実因縁記』によると速経和気命とは太政大臣・藤原義嗣のことだ、とのこと。
(薩都の里の)東方にある大きな山を、賀毘礼(かびれ)の高峰という。ここには名を立速男命と申し上げる天つ神がおいでになる。又の名を速経和気命と申し上げる。もと天より降っておいでになり、松沢の(地の)松の木の八俣になっているところの上においでになっていた。
この神の祟りはたいそうに厳しくて、もし(おいでになる松の木に)向かって大小便をするような人があれば、(たちまち)その人に災いをお下しになり、病気にさせてしまうのである。そこで近くに住んでいる人々は、いつでもひどく苦しみ悩んでいたが、(とうとう)朝廷にそのことのありさまを申し上げ、(祟りを払ってくれるよう)願い出た。
そこで(朝廷が)片岡の大連を派遣して、(この神を)敬い祭らせて、祈願して言うことは「今、あなたのおいでになるこの地は、近くに百姓の家があって、朝夕にきたなくけがらわしい所です。どうかここを避けて、高い山の清浄な所にお移り下さいますよう」と申し上げた。そこで、神はこの願い事をお聞き入れになって、とうとう賀毘礼の峰にお登りになられた。(常陸国風土記 全訳注/秋本吉徳、講談社学術文庫)
といういわれがあるとのこと。
私的考察[編集]
この神は「木の俣」にいる神、という性質が「木俣神」と共通しているように思える。
参考文献[編集]
- 菟上足尼、玄松子(最終閲覧日:24-12-17)
- 【式内社】薩都神社と立速日男命|常陸太田市、茨城見聞録(最終閲覧日:24-12-17)