訳:さらに西へ三百里、陰山といい、濁浴の水ながれて南流し、蕃沢に注ぐ。水中に文ある貝が多い。獣がいる、その状は狸の如く、白い首、名は'''天狗'''。その声は榴榴のよう。凶をふせぐによろし<ref>西山経、山海経、高馬三良訳、平凡社、1994、p42</ref>。</blockquote>
本文にもあるように、天狗は'''頭が白い'''狐狸のような動物で、魔除けの瑞獣であり、おそらく実際に存在した古代の哺乳類であろう<ref group="私注">実在した動物がモデルであるかどうかは別として、天狗が天体として現される場合に、「頭が白い」というのは月や星、場合によっては太陽のようなものを連想させないだろうか。</ref>。しかし、その後、彗星や流星を表す言葉へと発展し、古代人は天空を走る星を大きな災厄とみなしたため、天狗という名前も凶星を表す言葉になったのである。<ref group="私注">「凶をふせぐ」という性質は、「災いを起こすものを祀れば災いが防げる」という意味ではないだろうか。</ref>
「史記・天官」には次のように記載されている。
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