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仏教では人間の煩悩を表す象徴として、[[四天王]]や[[執金剛神]]に踏みつけられている悪鬼、また四天王の一である仏教では人間の煩悩を表す象徴として、四天王や執金剛神に踏みつけられている悪鬼、また四天王の一である[[毘沙門天]]像の鎧の腹部にある鬼面とも称されるが、これは鬼面の[[鬼]]が中国の[[河伯]]（かはく）という水鬼に由来するものであり、同じく中国の水鬼である海若（かいじゃく）が「あまのじゃく」と訓読されるので、日本古来の天邪鬼と習合され、足下の鬼類をも指して言うようになった。
[[神奈川県]][[箱根]]や[[静岡県]][[伊豆市|神奈川県箱根や静岡県'''伊豆]]では、天邪鬼は[[巨人 (伝説の生物)|巨人]]のようなものとして伝えられており、かつて天邪鬼が[[富士山]]を崩そうとして失敗し、そのときに運び出した土がこぼれてできたのが[[伊豆大島]]だという。[[岡山県]][[久米郡]][[中央町 (岡山県)|中央町]]（現・[[美咲町]]）では、天邪鬼が[[二上山 (岡山県)|二上山]]を高くしようとして石を積み上げたが、完成間近で夜が明けたために失敗し、[[兵庫県]][[多可郡]]では天邪鬼が山々の間に橋を造ろうとしたが、同様に失敗したといい、これらの地方では山の上に自然石が転がっている場所や、製作者のわからない[[石垣]]などは天邪鬼によるものとされている'''では、天邪鬼は巨人のようなものとして伝えられており、かつて天邪鬼が富士山を崩そうとして失敗し、そのときに運び出した土がこぼれてできたのが伊豆大島だという。岡山県久米郡中央町（現・美咲町）では、天邪鬼が二上山を高くしようとして石を積み上げたが、完成間近で夜が明けたために失敗し、兵庫県多可郡では天邪鬼が山々の間に橋を造ろうとしたが、同様に失敗したといい、これらの地方では山の上に自然石が転がっている場所や、製作者のわからない石垣などは天邪鬼によるものとされている<ref name="murakami" />。
[[岩手県]][[九戸郡]]では天邪鬼が炉の灰の中にいるといい、[[東北地方]]では天邪鬼は[[岩手県九戸郡では天邪鬼が炉の灰の中にいるといい、東北地方では天邪鬼は'''蛹]]のこと、[[秋田県]][[仙北郡]]角館では'''のこと、秋田県仙北郡角館では[[チャタテムシ]]のこととされる。また、同県の[[平鹿郡]]（現・[[横手市]]）での俗信では、嬰児はアマノジャクが子守をして泣かせないと言われていたのこととされる。また、同県の平鹿郡（現・横手市）での俗信では、嬰児はアマノジャクが子守をして泣かせないと言われていた<ref name="goi" />。
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== 由来 ==
日本古来の天邪鬼は、記紀にある[[天若日子]]（アメノワカヒコ）や女神[[天佐具売]]（アメノサグメ）に由来する。天稚彦は[[葦原中国]]を平定するために[[天照大御神]]によって遣わされたが、務めを忘れて[[大国主神]]の娘を妻として8年も経って戻らなかった。そこで次に雉の鳴女を使者として[[天若日子]]の下へ遣わすが、[[天若日子]]は仕えていた[[天佐具売]]から告げられて鳴女を矢で射殺する。しかし、その矢が天から射返され、[[天若日子]]自身も死んでしまう。
秋田県平鹿郡、茨城県稲敷郡、群馬県邑楽郡、静岡県田方郡などでは、人の声を真似ることから'''木霊'''や'''山彦'''が「アマノジャク」と呼ばれ<ref name="inada">山崎, 1977, p26</ref><ref>民俗学研究所編, 民俗学辞典, 1951, 東京堂, ncid:BN01703544, page11</ref>、山中の声の反響はアマノジャクが声を真似しているなどという<ref name="goi">大藤, 1955, pp47-48</ref>。栃木県芳賀郡、富山西礪波郡、岐阜県加茂郡では'''山姥'''を指して天邪鬼と呼ぶ<ref name="inada" />。
『[[うりこひめとあまのじゃく|うりこ姫]]』など、昔話（日本の[[童話]]）にも登場する。
