「ニムロド」の版間の差分

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ユダヤ人社会では比較的ポピュラーな個人名として通用している。
 
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=== ニムロドとアブラム ===
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アブラム(Abram)という若者が真の神を信仰しようとしたが、バビロンの王ニムロデ<ref>ペルシアの回教徒の伝承ではニムロドはカルデア(Chaldea)の王とのこと。</ref>はアブラムに火を拝むように求めた。アブラムがこれを拒否すると、ニムロデは「お前の神に助けてもらえ!」と言って、アブラムを燃えさかる火の中に投げ込んだがアブラムは焼け死ぬことなく火の中から出てきたという<ref>バビロニア、アッシリア、パレスチナの神話伝説、1928、世界神話伝説大系5,名著普及会、p172-178</ref>。
  
 
=== 聖書学におけるニムロド ===
 
=== 聖書学におけるニムロド ===
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また、カトリック教会や、この教派で行なわれるマリア崇敬の起源を、ニムロドと[[セミラミス]]に求める多くの論が存在する<ref>マイケル・バーカン『現代アメリカの陰謀論 黙示録・秘密結社・ユダヤ人・異星人』三交社</ref>。ニムロドが立てた国の一つであるバベル(バビロン、バビロニア)の宗教が後にカトリック教会となり、セミラミスを神として信仰する女神崇拝がマリア崇敬とされている。
 
また、カトリック教会や、この教派で行なわれるマリア崇敬の起源を、ニムロドと[[セミラミス]]に求める多くの論が存在する<ref>マイケル・バーカン『現代アメリカの陰謀論 黙示録・秘密結社・ユダヤ人・異星人』三交社</ref>。ニムロドが立てた国の一つであるバベル(バビロン、バビロニア)の宗教が後にカトリック教会となり、セミラミスを神として信仰する女神崇拝がマリア崇敬とされている。
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== ギリシアでのニムロド ==
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ニムロドは恐ろしい性質の巨人、神々を蔑視したものとして描かれているとのこと<ref>バビロニア、アッシリア、パレスチナの神話伝説、1928、世界神話伝説大系5,名著普及会、p170</ref>。
  
 
== その他 ==
 
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* [https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%89%B5%E4%B8%96%E8%A8%98(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3) 創世記(口語訳)]、WIKISSOURCE(最終閲覧日:22-10-28)
 
* [https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%89%B5%E4%B8%96%E8%A8%98(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3) 創世記(口語訳)]、WIKISSOURCE(最終閲覧日:22-10-28)
 
* 世界神話大辞典、イヴ・ボンヌフォワ編、2001、大修館書店、p1202
 
* 世界神話大辞典、イヴ・ボンヌフォワ編、2001、大修館書店、p1202
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* バビロニア、アッシリア、パレスチナの神話伝説、1928、世界神話伝説大系5,名著普及会、p170、p172-178
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==

2022年10月28日 (金) 19:04時点における版

ニムロドニムロデ、ニムロッドとも。נמרוד、Nimrôd)は、「偉大なる狩人」として中央アジアから中東にかけて伝承に登場する人物。天に向かって矢を放ち、それが自らに返ってきた、という伝承を伴うことがあるようである。この名前は旧約聖書にも登場する。

旧約聖書におけるニムロド

旧約聖書では、『創世記』第10章において、クシュの息子として紹介されている。

6 ハムの子孫はクシ、ミツライム、プテ、カナンであった。

7 クシの子孫はセバ、ハビラ、サブタ、ラアマ、サブテカであり、ラアマの子孫はシバとデダンであった。

8 クシの子はニムロデであって、このニムロデは世の権力者となった最初の人である。

9 彼は主の前に力ある狩猟者であった。これから「主の前に力ある狩猟者ニムロデのごとし」ということわざが起った。

10 彼の国は最初シナルの地にあるバベル、エレク、アカデ、カルネであった。

11 彼はその地からアッスリヤに出て、ニネベ、レホボテイリ、カラ、

12 およびニネベとカラとの間にある大いなる町レセンを建てた[1]

反逆者としてのニムロド

「ニムロド」とはヘブライ語で「我等は反逆する」を意味している。狩人としての彼の行為もまた、凶暴かつ残虐的に描写されている。バベルの塔の建造においてはその企画発案者と見なされている。彼は巨大な塔を建て、唯一の神ではなく、偶像崇拝を始めるようになる。

ユダヤ人社会では比較的ポピュラーな個人名として通用している。

ニムロドとアブラム

アブラム(Abram)という若者が真の神を信仰しようとしたが、バビロンの王ニムロデ[2]はアブラムに火を拝むように求めた。アブラムがこれを拒否すると、ニムロデは「お前の神に助けてもらえ!」と言って、アブラムを燃えさかる火の中に投げ込んだがアブラムは焼け死ぬことなく火の中から出てきたという[3]

聖書学におけるニムロド

ニムロドの誕生日は12月25日の日曜日とされ、それはバビロニアの大安息日でもある。したがって、クリスマスはイエスではなく、ニムロドの生誕を祝う日とされる。「Merry Xmas」の『X』という十字に似た文字は、二ムロドのシンボルとされ、merry Xmas は『Magical or Merriment Communion with Nimrod』とされる[4]

また、カトリック教会や、この教派で行なわれるマリア崇敬の起源を、ニムロドとセミラミスに求める多くの論が存在する[5]。ニムロドが立てた国の一つであるバベル(バビロン、バビロニア)の宗教が後にカトリック教会となり、セミラミスを神として信仰する女神崇拝がマリア崇敬とされている。

ギリシアでのニムロド

ニムロドは恐ろしい性質の巨人、神々を蔑視したものとして描かれているとのこと[6]

その他

天に向かって矢を放つ英雄譚は、中央アジアから中東にかけて拡がり、柔然族、オグズ族、モンゴル族、ヤクート族、トルコなどでみられる。雷に対して矢を射ることもあるし、「生命の樹」を的にしていた場合も多い[7]

参考文献

  • 創世記(口語訳)、WIKISSOURCE(最終閲覧日:22-10-28)
  • 世界神話大辞典、イヴ・ボンヌフォワ編、2001、大修館書店、p1202
  • バビロニア、アッシリア、パレスチナの神話伝説、1928、世界神話伝説大系5,名著普及会、p170、p172-178

関連項目

  • ニノス:ニムロドと同一視される伝説上の人物。ニムロドを羿寄りの人とみれば、ニノスは文字どおり黄帝よりの人物といえる。
  • 天若日子 - ニムロド説話の類型
  • 羿:天に向かって矢を放ち、それが必ずしも歓迎されなかった点がニムロドと一致している。
    • 黄帝:羿と同一人物であると管理人が考える人物。
    • 桂男:中国神話で「生命の樹」と永遠に戦う男である。
  • エンキドゥ:神の意に逆らって殺された人物。

参照

  1. 創世記(口語訳)、WIKISSOURCE(最終閲覧日:22-10-28)
  2. ペルシアの回教徒の伝承ではニムロドはカルデア(Chaldea)の王とのこと。
  3. バビロニア、アッシリア、パレスチナの神話伝説、1928、世界神話伝説大系5,名著普及会、p172-178
  4. Witchcraft and the Illuminati、10-12ページ、ジョン・トッド
  5. マイケル・バーカン『現代アメリカの陰謀論 黙示録・秘密結社・ユダヤ人・異星人』三交社
  6. バビロニア、アッシリア、パレスチナの神話伝説、1928、世界神話伝説大系5,名著普及会、p170
  7. 世界神話大辞典、イヴ・ボンヌフォワ編、2001、大修館書店、p1202