「祝融」の版間の差分

提供: Bellis Wiki3
ナビゲーションに移動 検索に移動
15行目: 15行目:
  
 
== 火の神以外の祝融 ==
 
== 火の神以外の祝融 ==
『史記』では五帝時代の官名とされる<ref>「重黎爲帝嚳髙辛居火正,甚有功,能光融天下,帝嚳命曰祝融。共工氏作亂,帝嚳使重黎誅之而不盡。帝乃以庚寅日誅重黎,而以其弟呉回爲重黎後,復居火正,爲祝融」(史記、卷040#楚先祖)</ref>。
+
『史記』では五帝時代の官名とされる<ref>「重黎爲帝嚳髙辛居火正,甚有功,能光融天下,帝嚳命曰祝融。共工氏作亂,帝嚳使重黎誅之而不盡。帝乃以庚寅日誅重黎,而以其弟呉回爲重黎後,復居火正,爲祝融」(史記、卷040#楚先祖)</ref>。[[顓頊]]の子の黎(重黎)が祝融の官に就き、楚の先祖となった、との伝承がある<ref>世界神話伝説大辞典、篠田知和基他、勉誠出版、2016、p659</ref>。
  
 
小説『通俗二十一史』では登場人物の一人であり、人皇によって諸侯に封じられており、女皇([[女媧]])によって康回(共工)討伐のために召し出され、その任を果たしている<ref>通俗二十一史, 早稲田大学出版部, 1911, pages6-10, https://books.google.co.jp/books?id=nScLVESAr4AC&newbks=1&newbks_redir=0&dq=%22%E7%A5%9D%E8%9E%8D%22&hl=ja&pg=PP122#v=onepage&q=%22%E7%A5%9D%E8%9E%8D%22&f=false, 2021-05-16, ja, 女皇命じて祝融を召して康回を征す, volume1</ref>。
 
小説『通俗二十一史』では登場人物の一人であり、人皇によって諸侯に封じられており、女皇([[女媧]])によって康回(共工)討伐のために召し出され、その任を果たしている<ref>通俗二十一史, 早稲田大学出版部, 1911, pages6-10, https://books.google.co.jp/books?id=nScLVESAr4AC&newbks=1&newbks_redir=0&dq=%22%E7%A5%9D%E8%9E%8D%22&hl=ja&pg=PP122#v=onepage&q=%22%E7%A5%9D%E8%9E%8D%22&f=false, 2021-05-16, ja, 女皇命じて祝融を召して康回を征す, volume1</ref>。

2022年10月6日 (木) 19:12時点における版

祝融(しゅくゆう)は、中国神話の火の神[1]

概説

炎帝の子孫とされ[2]、火を司る[3] [4]。そのため火災にあう事を「祝融に遇う」と言う場合がある[1]女媧が破損した天を補修し、地上に平和をもたらしたあと、江水に降って来たとされる(要説明, 2021-05, 何が女媧の仕業で何が祝融の仕業なのかわからない)

山海経

『山海経』の「海外南経」によると、祝融は南の神であり、その姿は獣身人面であるという。双竜に乗るとされる。[5][6]

また、『山海経』の「海内経」によると、天帝に許可を得ずに洪水を防いだを、天帝の命令を受けた祝融が殺したという[2]。「海内経」では共工は祝融の子とされる[7]

その他

『史記』の「三皇本紀」によると、祝融は共工と戦ってこれに勝ったが、その際に共工は不周山に頭を激突させたという[8]

『墨子』の「非攻(下)」によると、天帝の命令を受けた祝融が、商の成が夏を滅ぼす際に夏の都城に火を降らせたという[9][10][私注 1]

火の神以外の祝融

『史記』では五帝時代の官名とされる[11]顓頊の子の黎(重黎)が祝融の官に就き、楚の先祖となった、との伝承がある[12]

小説『通俗二十一史』では登場人物の一人であり、人皇によって諸侯に封じられており、女皇(女媧)によって康回(共工)討伐のために召し出され、その任を果たしている[13]

また、小説『三国志演義』の登場人物、祝融夫人帯来洞主姉弟は、祝融の末裔と言及されている[14]

参考文献

  • 山海経、高馬三良訳、平凡社、1994年、p120

私的注釈

  1. まるで「ソドムとゴモラ」のようなエピソードだと感じる。(覚書)

関連項目

  • :「山海経」で竜に乗る者、とされる。
  • 逢蒙羿を裏切って殺した、とされる男。羿の妻である玄妻と共謀した、とされる。
  • 冰夷:「山海経」で竜に乗る者、とされる。
  • 朱雀 - 中国伝説で火の象徴、南方の象徴とされる
  • アグニ
  • カグツチ
  • マルドゥク

参照

  1. 1.0 1.1 しゅくゆう 祝融, 1940-05-08, 大日本国語辞典, 富山房, 東京, {NDLJP:1870670/134, https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1870670/134%7Corig-year=1915, 修訂版, volume3, pages259-260, ja, doi:10.11501/1870670
  2. 2.0 2.1 「炎帝之妻,赤水之子聽訞生炎居,炎居生節竝,節竝生戲器,戲器生祝融,祝融降處於江水,生共工。共工生術器,術器首方顚,是復土穰,以處江水。共工生后土,后土生噎鳴,噎鳴生歳十有二。洪水滔天。鯀竊帝之息壤以堙洪水,不待帝命。帝令祝融殺鯀于羽郊」(山海經、海內經)
  3. 「火神也」(山海經_(四庫全書本)、卷06)
  4. 祝融, 1999-03-01, 中国神話・伝説大事典, 大修館書店, 袁珂, 鈴木, 博, pages312-313, ja, isbn:978-4-469-01261-3(項見出しp312)
  5. 「南方祝融,獸身人面,乘兩龍」(山海經、海外南經)
  6. 「竜に乗る者は夏后啓と河神の冰夷だけ」とのことである。(山海経、高馬三良訳、平凡社、1994年、p120)
  7. 山海経、高馬三良訳、平凡社、1994年、p177
  8. 「當其末年也,諸侯有共工氏,任智刑以強霸而不王,以水乘木,乃與祝融戰,不勝而怒。乃頭觸不周山崩,天柱折,地維𡙇」(三皇本紀)
  9. "enka1999", page313
  10. 原文は次の通り。「夏德大亂,往攻之,予必使汝大堪之。予既受命於天,天命隆火於夏之城間西北之隅」(墨子、非攻下) 湯王が夏の乱れを正すための放伐を天から求めている場面であり、この「隆」を「降」と読んでいる。
  11. 「重黎爲帝嚳髙辛居火正,甚有功,能光融天下,帝嚳命曰祝融。共工氏作亂,帝嚳使重黎誅之而不盡。帝乃以庚寅日誅重黎,而以其弟呉回爲重黎後,復居火正,爲祝融」(史記、卷040#楚先祖)
  12. 世界神話伝説大辞典、篠田知和基他、勉誠出版、2016、p659
  13. 通俗二十一史, 早稲田大学出版部, 1911, pages6-10, https://books.google.co.jp/books?id=nScLVESAr4AC&newbks=1&newbks_redir=0&dq=%22%E7%A5%9D%E8%9E%8D%22&hl=ja&pg=PP122#v=onepage&q=%22%E7%A5%9D%E8%9E%8D%22&f=false, 2021-05-16, ja, 女皇命じて祝融を召して康回を征す, volume1
  14. 「獲視之,乃妻祝融夫人也。夫人世居南蠻,乃祝融氏之後」「眾視之,乃孟獲妻弟,現為八番部長,名曰帶來洞主」(三國演義/第090回)