「チャムローシュ」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
(→関連項目) |
|||
(同じ利用者による、間の18版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
− | ''' | + | '''チャムローシュ'''(Chamrosh)はペルシア神話に登場する鳥で、アルボルズ山の山頂に住んでいると言われている。 |
− | + | チャムローシュは、犬(あるいは狼)の体と鷲の頭・翼を持つとされる。チャムローシュは、[[シームルグ]]のねぐらであるソーマの木の下の地面に生息していると言われていた。[[シームルグ]]がねぐらから降りると、熟した種はすべて大地に落ちた。その種をチャムローシュ族が集め、地球上の各地に配ったとされる。ペルシャの『リヴァイアット(Rivayats)』にチャムローシュの記述がある。「創造主オフルマズド (Ohrmazd)<ref>アフラ・マズダーのこと</ref>はヴォウルカシャ(Vourukasha)<ref>ゾロアスター教における天海のこと</ref>の海の海岸に、不死で死のない木と二羽の鳥を作り出した。その木から毎年1000本の新しい枝が伸び、その枝にいろいろな種がぶら下がり、その種がすべて熟していく。アムロッシュという鳥がやってきて、枝の上に座り、枝を揺すってすべての種を地面に撒き散らす。別のチャムローシュという鳥がやってきて、すべての種を羽と脇腹で叩いて海に投げ込む。その種が雨を含んだ雲の中に入り、その雲が地上に雨を降らすと、すべての種が地上に現れることになる。」 | |
− | + | チャムローシュはすべての鳥類の原型であり、地球上のすべての鳥類を支配し、保護すると言われている。アヴェスターによると、ペルシャは3年ごとによそ者によって略奪される。このとき、天使ブルジはチャムローシュを送り出す。チャムローシュは最も高い山頂に飛んでいって、鳥がトウモロコシを食べるように、略奪者を爪でひっつかむのだという。 | |
− | + | ユダヤ神話では、チャムローシュを巨大な鳥ジズと同一視することがある。 | |
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
* [[フマ]] | * [[フマ]] | ||
− | * [[ | + | * [[シャーバーズ(鳥)]] |
* [[シームルグ]] | * [[シームルグ]] | ||
− | == | + | == 参考文献 == |
+ | *Wikipedia:[https://en.wikipedia.org/wiki/Chamrosh Chamrosh](最終閲覧日:22-04-07) | ||
+ | |||
+ | == 参考サイト == | ||
*[https://books.google.com/books?id=GKrACS_n86wC&pg=PA76&lpg=PA76&dq=chamrosh&source=web&ots=-HHQZ04tmr&sig=9-4QnRJZqMvLs7k5UfLstpgcc0s Rose, Carol. Giants, Monsters, and Dragons: An Encyclopedia of Folklore, Legend, and Myth, 2001] | *[https://books.google.com/books?id=GKrACS_n86wC&pg=PA76&lpg=PA76&dq=chamrosh&source=web&ots=-HHQZ04tmr&sig=9-4QnRJZqMvLs7k5UfLstpgcc0s Rose, Carol. Giants, Monsters, and Dragons: An Encyclopedia of Folklore, Legend, and Myth, 2001] | ||
*[http://www.avesta.org/pahlavi/bund18.html Translated by E. W. West, from Sacred Books of the East, volume 5, Oxford University Press, 1897] | *[http://www.avesta.org/pahlavi/bund18.html Translated by E. W. West, from Sacred Books of the East, volume 5, Oxford University Press, 1897] | ||
*[https://books.google.com/books?id=YPhztQ1VU1QC&pg=PA118&lpg=PA118&dq=chamrosh&source=web&ots=Hu65kjh39A&sig=4BrV_XxxuljNoroh1LIMLiVmx9Q Matthews, John and Caitlin. The Element Encyclopedia of Magical Creatures, 2005] | *[https://books.google.com/books?id=YPhztQ1VU1QC&pg=PA118&lpg=PA118&dq=chamrosh&source=web&ots=Hu65kjh39A&sig=4BrV_XxxuljNoroh1LIMLiVmx9Q Matthews, John and Caitlin. The Element Encyclopedia of Magical Creatures, 2005] | ||
*[http://www.avesta.org/rivayats/rivayat1.htm The Persian Rivayats] | *[http://www.avesta.org/rivayats/rivayat1.htm The Persian Rivayats] | ||
+ | |||
+ | == 参照 == | ||
{{DEFAULTSORT:ちやむろしゆ}} | {{DEFAULTSORT:ちやむろしゆ}} |
2022年4月7日 (木) 05:57時点における最新版
チャムローシュ(Chamrosh)はペルシア神話に登場する鳥で、アルボルズ山の山頂に住んでいると言われている。
チャムローシュは、犬(あるいは狼)の体と鷲の頭・翼を持つとされる。チャムローシュは、シームルグのねぐらであるソーマの木の下の地面に生息していると言われていた。シームルグがねぐらから降りると、熟した種はすべて大地に落ちた。その種をチャムローシュ族が集め、地球上の各地に配ったとされる。ペルシャの『リヴァイアット(Rivayats)』にチャムローシュの記述がある。「創造主オフルマズド (Ohrmazd)[1]はヴォウルカシャ(Vourukasha)[2]の海の海岸に、不死で死のない木と二羽の鳥を作り出した。その木から毎年1000本の新しい枝が伸び、その枝にいろいろな種がぶら下がり、その種がすべて熟していく。アムロッシュという鳥がやってきて、枝の上に座り、枝を揺すってすべての種を地面に撒き散らす。別のチャムローシュという鳥がやってきて、すべての種を羽と脇腹で叩いて海に投げ込む。その種が雨を含んだ雲の中に入り、その雲が地上に雨を降らすと、すべての種が地上に現れることになる。」
チャムローシュはすべての鳥類の原型であり、地球上のすべての鳥類を支配し、保護すると言われている。アヴェスターによると、ペルシャは3年ごとによそ者によって略奪される。このとき、天使ブルジはチャムローシュを送り出す。チャムローシュは最も高い山頂に飛んでいって、鳥がトウモロコシを食べるように、略奪者を爪でひっつかむのだという。
ユダヤ神話では、チャムローシュを巨大な鳥ジズと同一視することがある。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- Wikipedia:Chamrosh(最終閲覧日:22-04-07)
参考サイト[編集]
- Rose, Carol. Giants, Monsters, and Dragons: An Encyclopedia of Folklore, Legend, and Myth, 2001
- Translated by E. W. West, from Sacred Books of the East, volume 5, Oxford University Press, 1897
- Matthews, John and Caitlin. The Element Encyclopedia of Magical Creatures, 2005
- The Persian Rivayats