「浦島太郎」として伝わる話の型が定まったのは、室町時代に成立した短編物語『御伽草子』による。その後は良く知られた昔話として様々な媒体で流通することになる。亀の恩返し(報恩)と言うモチーフを取るようになったのも『御伽草子』以降のことで、乙姫、[[龍宮|竜宮城]]、玉手箱が登場するのも中世であり、『御伽草子』の出現は浦島物語にとって大きな変換点であった<!--<ref>三浦, 1989, p180</ref>あたりに見えるようだが、不詳。しかし以下文で出典付きで述べているのでrefはそちらにゆだねる-->。
「御伽草子」の稿本といえば、普通「御伽文庫」版を指すことが慣習的となっている。こちらは江戸時代に版本にされて多くの部数が普及したからである{{Refn|group="注"|<ref>「御伽文庫」は、渋川清右衛門が収集して刊行した1720年頃のそれを指すが、実はその50年も前に刊行された丹緑本(たんろくぼん)と同一テキストと判明している</ref><ref>{{Cite journal|和書|author=[[松本隆信]] |date=, 1963-03 |url=, https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00106199-00000002-0171 |title=, 御伽草子本の本文について : 小敦盛と横笛草紙 |trans-title=, Textual criticism of Koatsumori (小敦盛) and Yokobue-soshi (横笛草紙) (Otogi soshi of Shibukawa edition) compared with their old manuscripts |journal=, 斯道文庫論集 |, ISSN=:0559-7927 |publisher=, 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫 |volume=2 |pages=171, volume2, p171-172 |, crid=|:1050001338946770560}}</ref>。}}{{sfnp|<ref>林|, 2011|p=17}}{{sfnp|, p17</ref><ref>Holmes|, 2014|p=17, p17, note 71}}</ref>。
=== 御伽文庫 ===