「マッハ」の版間の差分
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2023年2月28日 (火) 19:26時点における版
マッハ(Macha)は、ケルト神話に伝わる戦いの三女神の一柱[1]。正確には古アイルランド語でヴァハと呼ばれ[2]、その名は「戦」[3]、または「怒り」を意味する[4]。 「赤い鬣(たてがみ)のマッハ(Macha Mong Ruad)」または「赤毛のマッハ(Macha Dearg)」と呼ばれることもある[3]。
馬、戦い、豊饒、および主権を司ると言われる[5]。赤い髪に真っ赤なドレスとマントに身を包み、赤い一本足の馬に引かせた戦車で戦場を駆け巡り[3]、戦士達を戦闘の狂気の渦へ導くとされている[6]。モリガンが魔法の他に槍を用いて戦うのに対し、マッハは常に魔法のみを用いて戦う[4]。戦死者の首を食べるとされ、敵の首を門に飾るケルトの風習は「ヴァハの木の実の餌」と呼ばれ、彼女への供物だといわれている[2][7]。
神話ではデルバイス(Delbáeth)神と女神エルンワス(Ernmas)の間の娘で[8]、モリガン、バズヴとは三姉妹だとされている[1]。フィル・ヴォルグ族との戦いでは魔法を駆使してトゥアハ・デ・ダナーンの勝利に貢献したが[6]、フォモール族との戦いでバロールにヌアザと共に殺された。マッハは何度も転生を繰り返し、ネヴェズ族の族長の妻やミレ族の王女、クルンヌッフ(Cruinniuc)(クルンチュー)の妻たる妖精となって度々神話に登場している[3]。
参考文献
- Wikipedia:マッハ (ケルト神話)(最終閲覧日:23-02-28)
- 松村一男『世界の神々の事典 - 神・精霊・英雄の神話と伝説 - 』学研〈Books Esoterica 事典シリーズ 5〉、2004年、ISBN 978-4-05-603367-0
- STUDIO-M『ケルト - 幻想の神々 - 』ジャパン・ミックス、1997年、ISBN 978-4-88321-355-9
- 山北篤監修、稲葉義明他著 『西洋神名事典』新紀元社、1999年、ISBN 978-4-88317-342-6
- 健部伸明と怪兵隊『虚空の神々』新紀元社〈Truth in Fantasy 6〉、1990年、ISBN 978-4-915146-24-4
- 池上正太『ケルト神話』新紀元社〈Truth In Fantasy 85〉、2011年、ISBN 978-4-7753-0868-4