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2,170 バイト追加 、 2023年2月24日 (金) 18:59
フィギュアは通常、精巧な頭飾りをつけ、杯やハープを持つものもある。また、頭部にループが形成されているものもあり、これは何らかの方法で吊り下げていた(お守りとしてだったかもしれない)ことを示しているようだ。
 
== 私的解説 ==
バウボーはいわゆる「外陰部信仰」の女神と思われる。西欧の「外陰部信仰」はシーラ・ナ・ギグのように「境界神」としての性質があるようだが、これは当初からの性質だったのだろうか、と思う。むしろ、本来は女性の「生み出す能力」が人類、ひいては世界や宇宙を創造した、とそのような神話の女神であったと考える。女神の外陰部信仰を、男神の男根信仰に置き換えたものが[[パーン]]なので、女神の地位は低下して「娘」とされ、下品で猥雑な面が強調されたものか。
 
また、全てではないが、「バウボー・フィギュア」の髪型は、「兎の耳」のように上に向かって結われていたり、遼河文明の太陽女神のように「吊された」ものであることが示唆され、地位の低下した太陽女神であることが示唆される。ただし、ギリシア神話のバウボーは、「奴隷」と現されり、「地位の低いもの」の象徴とはされているが、人身御供とされるほど地位は低下しておらず、むしろ「知恵のある老女」として、沈んでいるデーメーテールを再生させる「再生の女神」としての性質が残されている。日本神話でいうところの[[天宇受賣命]]と同様の役割をバウボー([[イアムベー]])は果たしている。
 
バウボーという名はオルペウス教での名とのことだが、子音構成から見るに、バウボーはギリシア神話のオルフェウス、スキタイのパパイオスと類似した名である。
== 関連項目 ==
* [[バズヴ]]:ケルト神話の女神。バウボーと語源的に同じではないか、と管理人は考える。
* [[ハパンタリ]]:ヒッタイトの女神。
 
* 芸術における膣と外陰部
* ヴィーナス小像
* [[天宇受賣命]]
* アナシルマ
* ディリュカイ
* シーラ・ナ・ギグ
* 頭なし男
* [[イアムベー]]:バウボーと同じ女神とされる。
** [[エーコー]]:[[イアムベー]]の母親とされる。
** [[パーン]]:[[イアムベー]]の父親とされる。
== 参考文献 ==
** Murray Margaret, 1934, Female Fertility Figures, Journal of the Royal Anthropological Institute, volume:LXIV
以下の書籍は、主に中世の性愛彫刻に関するものだが、バウボに関する項目がある。以下の書籍は、主に中世の性愛彫刻に関するものだが、バウボーに関する項目がある。** Dr. Jørgen Andersen, ''The Witch on the Wall: Medieval Erotic Sculpture in the British Isles'', 1977.** Miriam Robbins Dexter and Victor H. Mair, ''Sacred Display: Divine and Magical Female Figures of Eurasia.'' Amherst, New York: Cambria Press, 2010.** Anthony Weir and James Jerman, ''Images of Lust: Sexual Carvings on Medieval Churches'', 1986.
==External links外部リンク ==
* [http://www.beyond-the-pale.org.uk/zxBauboBeset.htm Examples of Baubo figurines]
* [http://www.theoi.com/Text/ClementExhortation1.html Baubo in Clement of Alexandria's Exhortation to the Greeks] The story of Baubo as related by [[Clement of Alexandria]].
[[Category:類兎]]
[[Category:吊される神]]
[[Category:再生の女神]]
[[Category:類烏]]

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