=== 毒 ===
:ハチ毒(Bee venom、アピトキシン、Apitoxin)の成分は主に酵素類:ホスホリパーゼ''(phospholipase)''、ヒアルロニダーゼ''(Hyaluronidase)''、プロテアーゼ''(protease)''、ペプチド類:''Melittin ''、キニン'' kinins ''、ほかにヒスタミン、ドーパミンなどの物質で構成されている<ref>「[http://idsc.nih.go.jp/iasr/18/210/graph/t2103j.gif ハチ類の毒液中に含まれる主な成分]」 国立感染症研究所 感染症情報センター</ref>。これらの成分の相互作用により痛み、血圧降下、タンパク質の分解(体組織の破壊)、アレルギー症状などの症状を引き起こす。ハチ刺症は2回目以降ではアナフィラキシーショックを起こすことがあり生命に危険がある。万一、刺された場合は、毒の種類に関わらず流水で毒液を絞り出すようにして洗い流す。
:''刺された場合の処置は、[[スズメバチ#刺された場合の対処法|こちら]]の項を参照。''
=== 毒針 ===
:ハチといえば毒針で刺すものと思われがちであるが、実際に刺すハチはほんの一握りに過ぎない。その毒針はメスが持つことが多く、オスにはぼぼ無い。
:本来、ハチの毒針は、産卵管であった。キバチ類においてはこれを材の中に差し込んで産卵し、寄生バチの場合、宿主の体内に産卵するのに用いられる。このあたりから産卵管に針としての性能が与えられるようになる。狩りバチは、毒を注射することで、獲物を麻痺させ、それを巣に蓄えて幼虫に与える。しかし、これらのハチは単独生活であり、自分の身を守るために毒針を使うことはあまりない。[[狩りバチ]]の系統でも、[[ハナバチ]]類でも、家族生活をするようになって、毒針を家族を守るために、つまり利他的に用いるようになる。本来、ハチの毒針は、産卵管であった。キバチ類においてはこれを材の中に差し込んで産卵し、寄生バチの場合、宿主の体内に産卵するのに用いられる。このあたりから産卵管に針としての性能が与えられるようになる。狩りバチは、毒を注射することで、獲物を麻痺させ、それを巣に蓄えて幼虫に与える。しかし、これらのハチは単独生活であり、自分の身を守るために毒針を使うことはあまりない。狩りバチの系統でも、ハナバチ類でも、家族生活をするようになって、毒針を家族を守るために、つまり利他的に用いるようになる。:[[社会性昆虫]]である[[アシナガバチ]]、[[スズメバチ]]、[[ミツバチ]]は集団で敵に当たる。蜂が他の何かの生物に対して毒針を刺すと、そこから蜂が攻撃的になる[[フェロモン]]を発するため、蜂のどれか一匹が刺すと他の蜂もつられて集団で襲いかかるという習性がある。社会性昆虫であるアシナガバチ、スズメバチ、ミツバチは集団で敵に当たる。蜂が他の何かの生物に対して毒針を刺すと、そこから蜂が攻撃的になるフェロモンを発するため、蜂のどれか一匹が刺すと他の蜂もつられて集団で襲いかかるという習性がある。:また、ミツバチの針には返し棘があり皮膚に刺さると抜けなくなり、無理に抜けば[[毒腺]]ごと抜けて[[即死]]する。俗に「ハチの一刺し」というのはこれのことだが、他のハチは連続していくらでも刺すので、これには当てはまらない。他に[[マルハナバチ]]と[[ベッコウバチ]]は刺されるとかなり痛む。また、ミツバチの針には返し棘があり皮膚に刺さると抜けなくなり、無理に抜けば毒腺ごと抜けて即死する。俗に「ハチの一刺し」というのはこれのことだが、他のハチは連続していくらでも刺すので、これには当てはまらない。他にマルハナバチとベッコウバチは刺されるとかなり痛む。
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Hymenoptera|ハチ目}}
* [[蜂蜜]]
* [[毒針]]